第9話

第8話
552
2020/09/24 12:51
ナギサと顔を合わせられないまま数日が経過する。何回か話しかけようともしたがリグマやプラベばかりしてて、会うことも出来なかった。
あなた

はぁ

ノア
大丈夫?元気ないね
あなた

うん、仲直りってどうすれば良いのかな

ノア
…ナギサさんだっけ?喧嘩してたの
あなた

喧嘩っていうかなんていうか

うーんと悩んでいた私の手をノアくんが強く握る。
ノア
あなたちゃん、には僕がいるよ…無理して仲直りしなくても良いんじゃないかな
あなた

なんでそんな事

ノア
あなたちゃんに傷ついて欲しくないだけだよ
ノア
ね?別にいいじゃん、僕がずっとそばにいるよ。ナギサさんなんて居なくても僕が君を守るよ
あなた

だ、ダメだよ!!ナギサとちゃんとお話して仲直りしなきゃ!

ノアくんは一瞬嫌そうな顔をして直ぐにニコリと笑った。
ノア
そうだね、あなたちゃんの言う通りだ
あなた

とりあえずナギサに話しかけなきゃ!!協力してノア君!

ノア
勿論だよ


あなた

先ずは無難に家へ突撃!!

ピンポーン
あなた

ノア
ピンポンピンポーン
あなた

ノア
…ね、ねぇ、居ないんじゃない?
あなた

なんでぇー!?この時間いつもいるのに!

ノア
時間ズラしてるんだと思うけど
あなた

…もう!次!!



あなた

ナワバリに合流!!

ノア
…やってないね
あなた

ぐ、

ノア
あ、あそこにいるのナギサさんじゃない?
あなた

え、あ、

ノア君が指さした方にはガールと楽しそうに腕を組んで歩くナギサの姿。
見てると何故かすごく嫌な気持ちになった。
ノア
仲良さそうだね、彼女かな
あなた

彼女…

ノア
あなたちゃん…?話しかけないと行っちゃうよ
あなた

うん…

分かっているのに足が動かない。私といる時のナギサはあんな楽しそうな顔してたかな?
ノア
…僕話しかけてくるよ。そこで待ってて
あなた

ノア君…ありがとう

ノアくんが向こうに行ってる隙に急いで涙を拭った。泣いてるのノアくんにもバレてしまっただろうか。
少しして、ノアくんが申し訳なさそうな顔をして帰ってきた。
あなた

ノア君?

ノア
…その、あまり言いたく無いんだけど
下を向いて中々喋ろうとしてくれないノアくんに話して欲しいとお願いする。顔をゆっくりとあげて、あまり気にしちゃダメだと言われる。なんなんだろう。
ノア
その、ナギサさんが仲直りする気はないって…もう、話しかけないでって
あなた

…うそ、

ノア
あなたちゃん…
あなた

ウソだ、そんなのウソだよ!!ナギサそんな事言わないもん!

ノア
落ち着いて、本当なんだ、僕そう言われて
さっき拭ったのにまた涙が溢れ出てくる。もう隠す余裕もなかった。ナギサに嫌われた、それが何よりも悲しかった。
あなた

うぅ、なんで、ナギサァ…

ノアくんがそっと背中をさすってくれる。その日は日が暮れるまでずっと泣いていた。

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