リクエストありがとうございます。
大変遅くなってしまい申し訳ないです…!!!
初めは、唯いい捨て駒が手に入ったと思った。
先代からの遺言の捏造の証人として、拾っただけだった。
年齢に反して、冷徹さと冴えた頭、判断力。肉体的には他と比べて劣るが、それでもその頭脳を駆使して、みるみる内に実績を積み上げていった。
殺しをする為に生まれてきたような才能。
何時しか、彼ーー太宰君は最少年幹部に成っていた。
私は首領になった。
勿論部下とはある程度の壁を挟む。
然し、太宰君からはそれを感じなかった。
こうやって会話を交わす度、手放すのが惜しくなる。
嘗て捨て駒だと思っていた太宰君を。
以前、太宰君が入水で風邪を引いた時、褐色の蓬髪と一緒に、頭を撫でたことがあった。
太宰君は直ぐに嫌悪を顔全面に押し出して、布団にくるまってしまったけれど、少しはみ出た耳が紅くなっていたのを見逃さなかった。
太宰君をマフィアから突き飛ばしたのは私だ。
太宰君がマフィアから足を洗うように仕向けたのは私だ。
よく考えなくとも可笑しな話。
この業界から彼を追放したのは私なのに、今更戻ってきて欲しい、だなんて。
憶えていないかもしれない。
7年も前の話だ、憶えていないのが妥当だった。けど。
『完璧に苦しまずに死ねる毒薬を作ってあげるから』
彼は其の儘背を向けて去っていってしまった。
待っている、、、だなんて、
彼なりの不器用な約束だった。
アンケート
Rあったりするので、フォロワー限定にしても、、、?
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ここまで閲覧ありがとうございました!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。