side_あなた
ミーンミンミンミーン
ジジジジジ
6月にしてはうるさい。
地球温暖化の影響なのだろうか。
そんなことを考えていても何も変わらない。
1人で机で本を読む。
そんな時間を過ごしていると、なれた声が聞こえてくる。
クラスの唯一の友達。
他の仲良い人は別のクラスになってしまった。
昨日買ったんだ、とか聴いていることとは少し違うと分かっていても答えてしまう。
興味を持ってほしい、のかもしれない。
そんな話をしながら荷物を片付ける晴菜ちゃん。
私も視線を本に戻す。
隣で絵を描く晴菜ちゃん。
本を読む私。
何も話さないけど、一緒にいる。
そんな安心感が大好きだ。
10分くらい経つと後輩である優くんが教室に訪ねてくる。
サッカー部マネージャーである私に確認してきた理由がなんとなくわかる。
メニューを考えるのはマネージャーの仕事。
部長である怜斗くんに聞いてって言われたんだろう。
メニューを確認して、優くんに返事をする。
優くんは安心したような顔になる。
優くんは平然と話に入れてあげている。
私だって無視したい訳じゃない。
でも、嫌いになるって決めたから。
君の幸せを願えるように。
『好きなあの子と話したい。』start
本家⇒ 灰閉 フィネ 様












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!