吸って、吐く
息を吸って、吐く
…うん、肺はやられてないから少し休めば身体中の傷も治っていくだろう
誰も来ない
静かすぎないか?
そう考えた時、ふとドアがノックされた
あ、双子か
びっくりした
双子の顔を見た瞬間、喉からこの言葉が出た
……謝るべきか、感謝を述べるべきか…
…いや、謝ったら謝ったでめんどくさくなりそうだし
ぱちぱちと目を開けたり閉じたりして、驚いたような表情を見せた後、そのまま2人とも目を合わせた双子
優しく笑って私の顔を見てそう言った
……そっか、
私、役立たずじゃなかった
双子から言われて頬を濡らしてしまった
顔が憎らしいくらいそっくりな双子が言い合ってるのを聞いて、私は涙を拭いながら軽く笑った












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!