第42話

【第41話】
2,048
2020/06/11 12:54
お父さんとお母さんの夢...

確か、私もまだ小さくて..あまり、良く覚えていない...


大事な事だったはずなのに。
忘れちゃいけないはずなのに。













記憶が流れる



***
???
あなた、父さんの夢を教えてあげよう
お父さん..そうだ、これはお父さんの声だ
力強いけれど、どこか柔らかい声
???
あら、なら私だって教えましょうかね
この声はお母さん
とても暖かくて、心地が良い..
そんな2人の声に私はこう答える
幼き日のあなた
夢..知りたい!‪(*´﹀`*)‬
お父さん
うん、教えるよ^^
お父さん
でもな、あなた。
今から言うことは絶対に忘れちゃダメだからな
幼き日のあなた
どうして?
お母さん
きっと、あなたにとっても大切なものになってくれると思うからよ
お父さん
いいか、あなた。
父さんと母さんの夢はな..
私の中で流れる記憶。
それはいつもここで途切れる

優しく浮かべてくれている笑顔も、ここでは全く見えなくなってしまう


なんでなんだろう...


そんな時、ふとこの言葉が頭で響いた

「空龍さんなら、ユキトとパヒューマーの夢、叶えられそうだね」
出久くんの言葉だ..

叶えられる、か...覚えてもいないのに、できるのかな。。





ッ!そうか、私は叶えようとしていなかった
思い出そうとしていなかった

気持ちが、なかったから..弱かったから..
だから、、私は夢を繋げなかったんだ
叶えたい..私は叶えてみせたい..

お父さんとお母さんが私にくれた大切なもの..
叶えたい..
あなた

(叶えたい..)

お父さん
父さんと母さんの夢はな..
あなた

(繋げたい..)

お母さん
私たちの夢はね..
あなた

(私の大切なもの...ッ)






ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
お父さん
あなた、お前にヒーローになってもらいたいことだ
幼き日のあなた
ヒーローって、お父さんとお母さんみたいな?
お母さん
ううん。あなたの好きなヒーローでいいのよ。
誰かを、どんな形でもいいから救って欲しいの
お父さん
もちろん、父さんや母さんのように、敵と戦ってもいい。
だけど、強制なんてしない。あなたの好きなように救って欲しい
それが、お父さんとお母さんの夢...
まだ物心が付いたばかりの私は、ヒーローという言葉こそ知っていたものの、救うことの難しさや命の尊さなんて、理解は浅かった。
だけど、今なら分かるよ...
お父さん
あなた、父さんと母さんも、たくさんの人を守ってみせる。もちろん、あなたのこともだ。
お母さん
あなたも、笑顔でも、心でも..何でもいいから救ってあげてね
幼き日のあなた
うん!
幼き日のあなた
お父さんとお母さんはね、私のヒーローなんだよ!!(ˊᗜˋ)
幼き日のあなた
だからねだからね!
私もね、お父さんとお母さんのヒーローになるよ!!‪(*´﹀`*)‬
お父さん
あなたがその笑顔を絶やさないでいてくれるのなら、父さんはそれで十分さ
お母さん
そうね(´˘`*)
私、なんとなく覚えていたのかな...

お父さんやお母さんに「笑顔を絶やさないで」と言われていた気がした..だから、私はずっと笑顔を浮かべたんだよ。


辛いから笑おう。
目の前に守りたいものがあるから笑おう。
楽しいから笑おう。

私、お父さんとお母さんの夢、叶えたい。
いや、叶える。
***
緑谷出久
緑谷出久
空龍さん..??
あなた

ぇ、あ、うん!!!

あなた

私、絶対叶える。
お父さんとお母さんの夢。

あなた

それが私の夢だもの(ˊᗜˋ)

緑谷出久
緑谷出久
う、うん!
緑谷出久
緑谷出久
頑張って!


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