第13話

許我の町
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2024/07/12 10:00
花奏 藍音
ここが許我の町、、、!!
下総国許我
時の公方・足利成氏が住む許我城がある許我の町
亥来馬と別れた籃音は無事に正午頃に許我についた
花奏 藍音
めっちゃ賑わってる!!
のどかな農村で育った籃音は物珍しいように辺りを見渡す
米屋に酒屋、八百屋、反物屋、宿屋まで
様々な店がずらりと並び人々が行き交っている
さすが、公方が住む城下町である
花奏 藍音
あっちに甘味処がある!!
花奏 藍音
行ってみようかな?
花奏 藍音
あ、、、でも、亥来馬と合流しなきゃいけないし、、、
花奏 藍音
どうせ食べるなら亥来馬と一緒に食べよ!!
籃音は甘味処に行くのを諦めて、町をきょろきょろと見ながら行く宛もなく歩く
花奏 藍音
てか、公方様がいる許我城ってどうやって行くんだ?
花奏 藍音
、、、誰かに聞くか!
花奏 藍音
あ!あの!すみません!!
町人
ん?どうしましたか、お嬢さん
すぐ近くにいた身なりの良い町人に話しかける
花奏 藍音
あの、公方様がいらっしゃる許我城の行き方を教えてもらえませんか?
町人
許我城?お嬢さん1人で何しに、、、
花奏 藍音
えと、知り合いと許我城の近くで待ち合わせをしていまして、、、
町人
そうでしたか!なら、私が案内して差し上げましょう!
花奏 藍音
良いんですか!?
町人
えぇ、困ってる人が居たら助けて差し上げないと!
花奏 藍音
ありがとうございます!助かります!
町人
いえいえ、して、お嬢さんのお名前は?
花奏 藍音
花奏籃音と申します
町人
籃音様ですね、私は文五兵衞と申します
花奏 藍音
文五兵衞さん!!
文五兵衞
私は、「古那屋」という宿屋の亭主でしてね、息子と一緒にやっています
花奏 藍音
「古那屋」、、、ですね!
文五兵衞
えぇ、ぜひ止まりに来てくださいな
花奏 藍音
はい!絶対に泊まります!
そんな会話をしながら許我城に向かい歩く
何回か道を曲がり大きなお屋敷が多く並ぶ道を通り抜ける
すると
文五兵衞
あぁ、古我城が見えてきましたね
文五兵衞
籃音様、あちらが許我城です
文五兵衞
では、私はこれで、、、
花奏 藍音
文五兵衞さん、ありがとうございます!
文五兵衞
それでは、、、
背を向けた文五兵衞が見えなくなるまで、いつまでも手を振り続けた
花奏 藍音
よし、、、
古我城を見上げる
花奏 藍音
ここに、公方様が、、、!!
ここから、新たな出会いが始まる

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