そんなに悲しそうにされると私の良心が痛む…しかも帰ろうとしたのも人がいたからだし……うーん。気まずいから帰りたいんだけどあなたのお相手の苗字くんが出口側に立ってるもんだから帰りたくても帰れない。
私の学校は普通科だけではなく芸能科、理数科などなどいろんなコースがあることで人気な学校だ。あなたのお相手の苗字くんは芸能科だったはずなのになんでわざわざ転科するんだろう…?
芸能科に友達はいないのかとかそういえば大学はどうするんだろうとか色々気になったがグッと言葉にするのを堪えた。だってはじめましての人に色々聞かれたらキモくない?私だったらダルいと思うからやめておいた。
何が似てるんだろう。性格…?いやそれは実際のところ真反対だ。なのにどうしてそんなこと言うのだろうか?
私は1人になりたい…なんて思いつつも本当は素の自分のままで誰かといたい。そんな矛盾した気持ちを抱きつついつも図書室に向かってる。図書委員がいない時も嬉しくはあるがどこかで寂しいと思う日もあった。だけどあなたのお相手の苗字くんは一定の距離感を保ってくれてなぜか素の自分を出せた。なかなか素の自分を出せる人は少ないからシンプルに信用できる人が増えて嬉しかった。いつの間にか感じていた疲労感は消えて軽い体になっていた。
先月あった図書室事件を思い出しながらトコトコ通学路を歩く。かれこれ1ヶ月が経ち今日は始業式、つまりクラス替えの日だ。あれからあなたのお相手の苗字くんに会う機会は普通科と芸能科で教室のフロアが違うせいか全くない。彼は本当に普通科に転科してるのかな…だとしたら少し同じクラスになってみたいような気がする。そんなことを思っていたら気づいたら学校に着いた。
男子の中ではトップクラスに仲のいい好田透と結奈に校門の前であった。少し緊張してたけど2人に会えたからその緊張はだいぶ和らいだ。
びっくりしすぎて一瞬思考停止しちゃった。相変わらずのビジュの良さに驚きつつも、でもずっと話したかったから会えて嬉しいという気持ちがだいぶ強い。
そんなこと言い合ってたらクラスが掲示されてる場所に着いた。たくさんの人がいてチビな私はなかなか見えないんだけど…
身長がとっても高い2人は人混みの中きらすぐに自分の名前を見つける。どうやら2人はは同じクラスらしい。私もあなたのお相手の苗字くんと同じクラスになってもっと仲良くなってみたいんだけど…
…マジで!?!?












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!