第23話

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2024/06/29 10:57








大きな影が俺たちを包み込む





︎︎
お兄ちゃん…?



俺達の反応を見て、不安そうに顔を上げる女の子



凪砂
大丈夫だ
凪砂
君、名前なんて言うんだっけ

︎︎
…あかり
凪砂
あかり、黒髪の兄ちゃんと一緒に逃げな



︎︎
え…?




凪砂が抱っこしていたあかりを俺に渡してきた





俺はあかりを受け取るも、頭に血が上っていた







あなた
おい、お前ふざけんな…






だったら…








あなた
お前はどうなんだよ!!



凪砂
…ッ


あなた
皆で逃げるって選択肢は、お前にはねぇのかよ!!






そうグダグダしている内に、怪獣は目前までやってきていて、






その鋭い爪を俺たちに向けてきた





あなた
…ッ


ツーっと頬から血が流れる






雨で視界がぼやけて良く見えない…






あかりは…






俺は抱っこしているあかりを見た






あかりは俺の胸元でうずくまって震えていた












あなた
おい凪砂





俺はあかりをギュっと強く抱き締めながらこう言った








あなた
次自分が犠牲になろうとか考えたら
































あなた
ぶっ飛ばすからな…ッ!!








凪砂
…あぁ、お陰で目が覚めた










凪砂
皆で逃げよう!








あぁそうだ、






こんな化け物に戦って勝つわけが無い






全力で逃げて、防衛隊が来るまで持ちこたえる






︎︎
ガルルルル






汗か雨か分からないものが頬をつたる











あなた
凪砂、あっちの方向に小屋がある
あなた
そん中に火縄銃があったから2個持って怪獣の足に撃て
あなた
これマッチ
凪砂
…上手く出来るかわかんねぇからな
あなた
お前なら大丈夫だ




あとはタイミングだけど…




︎︎
ガルルルル



それ言ってる時間はなさそうだな




あなた
逃げろ!!!





俺達は一斉に走り出した





あの怪獣、多分すばしっこいし頭もいい





だってあんだけでかいのに出てくるまでどこにいるか分からなかった






獲物を捉えるために背を屈めてチャンスを伺う






ラプトルかよ…!





︎︎
ヒグッ



あなた
大丈夫だ、兄ちゃんがいるから




なぁ怪獣










頭がいいならよぉ







当然、




︎︎
ガルルルル






子供を背負ってる俺んとこ来るよな






あなた
ハァ、ハァ




走りすぎて過呼吸になりそうだ









1番大事なタイミング言ってねぇけど、







お前なら分かるだろ?

















凪砂











凪砂
たく、お前が無茶してどーすんだよ






バンバンっと大きな銃音が2回響く










そして、怪獣が倒れた








凪砂
怪獣倒れてっけど足しか狙ってねーから早く逃げるぞ





俺の方へやってきた凪砂がそう言う



あなた
まじナイス




さすがは銃系のゲームやってるだけあるな



凪砂
俺が外してたらどーしてたんだよ




走りながらそう聞いてくる



あなた
お前ならできるって思ってたから、分かんな_____________

















































突然、茂みの中から何かが現れて














腕に激痛が走った















凪砂
あなたの下の名前!!




あなた
あ"ぁぁあ…ッ!




痛い、






焼けるように痛い














︎︎
お、お兄ちゃん…腕が…ッ!!






そう言われ、自分の右腕を見た






あなた
ヒュッ






腕は骨が露出するほど無茶苦茶になっていた







それはもうグロいなんてもんじゃなくて…





︎︎
ガルルルル




凪砂
…!



凪砂
おいおい…





ハッと周りを見渡した




凪砂
俺はちゃんと当てたぜ…





凪砂がそう戸惑うのも無理は無い








だって…

















さっき動けなくしたはずの怪獣が、




























目の前に居るんだから



























補足





今回の小説で、火縄銃の事とか調べてみました!






火縄銃は雨などに弱い、撃ってから30秒は使えないなどデメリットがあります。






だから夢主は火縄銃を2個持ってって言ったんでしょう。





雨に弱いってとこなんですが、大目に見てください…濡れて1回限りしか使えないって設定にしたんで…




皆さん不思議に思ったと思うんですけど、なんで小屋に火縄銃があったか、




それは昔なんやかんやあってそのまま放置されてるとかそんな感じで考えてます




他にも火縄銃って発砲するまでの手順がちょっと難しいんですけど、



歴史の授業で教えて貰って、それを覚えてたって風に思ってくれたら幸いです

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