20XX年XX月XX日
一言で言えば猛暑日 。
出勤時間にきちんと間に合うように 。
電車時間に間に合うように 。
電車発車時間の30分前にはきちんと
ホームに着くようにしている 。
謝ってばかりのこの日常 。
こんな日常に終止符を打ちたいと思ったのは
これで何回目なんだろうか 。
大変だった就活を思い出すと
不意に涙が出そうになる 。
あんなに頑張った結果がこれか 。
少し茶色がかった黒い髪の毛を
1つにまとめる 。
こんなに暑い日に髪を下ろしてきたのが
間違いだった 。
そう言って男の人は立ち去って行った。
...... なんなんだあの人。
黒いストレート髪で背の高い男の人。
口元に傷があったのがチラッと見えた 。
でも ”大事な物” を拾ってくれて助かった。
電車が到着した 。
ホームにアナウンスの声が響き渡る 。
その瞬間から仕事が始まっていると思うと
憂鬱で仕方がない。
もしかしたら、
今この瞬間から運命の歯車が動き始めて
いたのかもしれない 。
これは、” 私の運命の相手 ” が
将来の ” 私の夫 ” になるまでの物語 。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!