第3話

幼馴染との距離②
331
2026/01/25 05:48 更新
あなたの推し・好きな人の名前side –––––
あなたの推し・好きな人の名前
行ってくる
そう言って家を出た瞬間、あいつの“いってきます”という声が聞こえた。
あなたの推し・好きな人の名前
あ。
あなた
あっ…
あいつがそう言ったとき、妙に声が小さくなった気がして。
あなたの推し・好きな人の名前
お前、なに残念そうな声出してんだ
あなた
え、出してないよ
それが嫌で、ついそれを指摘して。
あなたの推し・好きな人の名前
あっそ
そんな冷たい返事しかできない自分に、腹が立って。
でも、こいつと学校まで行けるのもムカつくくらい嬉しくて。
あなたの推し・好きな人の名前
あ、お前リュック開いてる
あなた
は、どこ!?
あなたの推し・好きな人の名前
嘘だよバカ
またつい、からかってみたりして。
あなたの推し・好きな人の名前
ほら、早くしないと遅刻するだろ
あなた
大丈夫大丈夫、よゆーだよ
そう言って笑うお前が、眩しい。
あなた
あなたの推し・好きな人の名前っ、これ見てっ!
あなた
あほ!
あなた
……っ、転んだのっ……
それぞれ自分の教室に入ってからも、落ち着かない。
小さい頃の記憶が次々に浮かんできて。止めようとしても、止められない。
あなたの推し・好きな人の名前
…はー……
こんなことでため息をつくなんて、俺らしくもない。

なのに。
クラスメイト
おいあなたの推し・好きな人の名前、廊下行こうぜ
あなたの推し・好きな人の名前
…は?…わかった
クラスメイト
んだよ寝ぼけてんのかよー
クラスメイト
それとも恋の病かー!?
あなたの推し・好きな人の名前
なわけないだろ
そう否定はしてみたものの。

あなたを好きだという気持ちは、時間が経つにつれて…俺の中で、増え続けていた。
あなたside –––––
あれから1週間が経って。
それでも、あなたの推し・好きな人の名前との関係は変わらなくて。

まぁ、何年も頑張って変わんないんだからそんな短い期間で変わるわけないけど。
そんなことを考えながら、私は適当に毎日を過ごしていた…あんなことが起こるとは知らずに。
…それは唐突な出来事だった。
帰りの会、お知らせで何故か黒板前に呼ばれて。
クラスメイト
あなたさん、好きです!!
あなた
……え?
私はその言葉の意味を、数秒間理解できなかった。
クラスメイト
ずっと好きでした!
僕と付き合ってください!!
そう言って、差し出される手。
あなた
え、えっと…
正直言って、私にそんな気持ちは微塵もない。
だって私は、あなたの推し・好きな人の名前が好きだから。
最悪なのは、ここは教室で、みんなの前。
クラスメイト
………。
この空気の中、断らなきゃいけない。
そう思うと、なぜか声が出なくて。
あなた
あ…えっと……
私の頭の中は真っ白で。
“どうしよう”としか思えなくて。
そんなとき。
あなたの推し・好きな人の名前
おい、あなた
あなたの推し・好きな人の名前の声が、聞こえて。
あなた
……え?
あなたの推し・好きな人の名前
帰りの会、まだ終わんないのかよ
何故か廊下から、そう話しかけてきて。
私は困惑した。

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