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新婦の入場です_
大きな扉がゆっくりと開く。
泣いてる人、笑顔の人、拍手をする人。
お父さんと一緒に足を踏み出す。
知ってる顔ぶればかりで恥ずかしいなと
思いながらもまっすぐ前を向いて。
まっすぐ愛すべき人に向かって。
ふと横を見ると、正門も。
うるうるしないでよ、笑
なんて吹き出しそうになりながら、
また顔を上げる。
1番前まできて、ピタリと止まるお父さんの足。
今までお世話になったお父さんから、
これからの人生を一生共にすると誓う、
誠也くんの所へ。
段を上がればわっと起こる歓声と拍手。
そして誠也くんの方を向き直って、
ゆっくり屈めば、純白のベールに触れる真っ白い指。
ふわりとベールをあげるとそこには誠也くんの
天使のような微笑み。
緊張しながらも微笑み返して、もう一度皆の方に向く。
私たちを祝福する拍手がホール中を包んだ。
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『 誠也くんっ、遅れるで!! 』
「 …んぇ?今何時なん… 」
『 もう8時! 』
「 やっばっ、」
『 何回起こしたと思ってん、』
「 ごめんなあ、いってきまーすっ!! 」
『 あ、お弁当お弁当!! 』
晶「 ぼくがもってくぅ、」
パパぁと走るこの子は3歳になりました。
「 あぁ、ありがとうなぁ 」
と受け取って頭を撫でる誠也くんはもうすっかり
パパの顔をしています。
誠也くんはいつの間にか犬になれなくなっていました。
でも、晶哉にはしっかり受け継がれているようです。
晶「 わんっ 」
『 犬の鳴き真似?上手いなあ 』
晶「 パパにおしえてもらったあ 」
こんな幸せな時間がこれからもずっとずっと
永遠に続いていきますようにっ
End
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!