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第2話

メズマライザー(前編)
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2024/06/29 00:06 更新
今日も踊る。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
はぁ、はぁ、もう疲れたよ
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
よし、一旦休憩にしよっか
明日も、その次の日も僕達は踊り続ける。
僕達の目の前に置かれた、大きい謎のテレビに向かって。
側から見たら、僕達は変人でしかないだろう。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
今日で踊るの何回目?
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
う〜ん、分かんない
なぜ踊るのか
その問いには、僕はもちろんのこと、
ミクでさえ答えられなかった。
本能が感じているのだ。
踊らなければならない、と。
踊らなければ…、えっと、踊らないと…。
そういえば、踊らなければどうなるのだろう。
そろそろこの単純な踊りにも飽きてきたころだ。
試しに踊らないでいてみてもいいかもしれない。
僕のターンのときに、パタリと動きを辞めてしまえば、ミクはどんな反応をするだろうか。
きっと目をまん丸にして、
それに負けないくらい口をあんぐりと開けるだろう。
想像しただけでニヤけてしまう。
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
テト、さっきからなんで笑ってるの?
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
あ、いやなんでもない
危ない危ない。
今ここでバレてしまえば元も子もない。
慎重にやらねば。
僕はドッキリを仕掛けるみたいで、とてもワクワクしていた。

そして、また踊り再開することに。
最初はミクのターン。
彼女の歌声は、どんな者とも比較できないくらい綺麗だし、きらびやかだ。
聞き入ってしまい、思わずドッキリのことを忘れるところだった。
そして僕のターン。
最初の方の踊りを踊りつつ、目の前のテレビを睨みつける。
そしてついに、僕は動きを止めてしまった。
…そう思ってたのに、なぜか僕の体は止まらない。
次のミクのターンになっても動き続けている。
ミクに止めて欲しかったが、うまく声が出せない。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
繝溘け?√♀鬘倥>?∝勧縺代※?!!!
自分でさえ、僕が何を言っているのか分からなかった。
ミクは踊りつつも、怯えた顔をし、震えている。
違う。こういうのが見たかったんじゃない。
唖然としたあと、いつものノリで、笑って欲しかったんだ。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
迴セ螳溘r逶エ隕悶@縺吶℃繧九→縲?螟ア譏弱@縺。繧?≧繧薙□?
縺?縺九i驕ゥ蠎ヲ縺ォ縺ュ
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
ひっ、…
やっと音楽が最後のイントロを終え、空間がシンとする。
それと同時に、僕は膝から崩れ落ちた。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
あグっ、ゲホッ、はぁはぁ、
酸素が一気に肺に入ってきた。
まるで今の今まで、息を止めていたかのように。
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
テ、テト、?
警戒しつつも、僕に手を差し伸べてくれるミク。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
ミク、…ごめん、驚かせちゃって
その手を掴み、僕は立ち上がった。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
えっと、さっきのことなんだけどさ、
踊らなければどうなるのか興味を持ったこと。
試しに踊らないでみようとしたこと。
急に自由がきかなくなり、踊るのが止まらなくなったこと。
ミクに助けを求めようとしても、上手く言葉を発せなかったこと。
それを順番に話していく。
ミクは合間に頷くだけで、黙って話を聞いていた。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
…こうなるとは、思ってなかったんだ
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
ごめん、…
気まずくなり、目線を逸らしてしまった。
すると、ミクが顔を上げる。
ミクのことだ。
笑って許し、もう一度踊ろうって誘うことだろう。
でもミクは、僕の予想とは違った反応をした。
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
…ばか、っ
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
急にテトがおかしくなっちゃうから、っ
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
心配したんだよ、?
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
…、え、…あ
ミクは目頭に涙を溜めていた。
僕がこのまま、どこかに居なくなってしまいそうで怖かったんだそう。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
ごっごめん!!
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
次はもうこんなことしない!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
ううっ、うわぁぁん
ミクは完全に泣いてしまった。
罪悪感が押し寄せ、おろおろとする。
泣かせてしまった犯人が、ミクに対してどうすることもできなかった。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
ごめん!あっ、えっと、…ホントごめん、!!
この時ミクにかけるべき言葉は、山ほどあっただろう。
でも、僕は動揺しすぎて言葉が見つからなかった。
あんなこと、しなければよかったと心から反省している。
次第にミクの感情も収まっていった。
今ではもう完全に元気になり、
小鳥達と歌を歌っている。
だからといって、いつも通りには接しがたい。
僕は離れたところで、休憩を取っていた。
ピロン。
短い着信音が鳴った。
僕のスマホだろうか。
画面を開くと、非通知からとあるメールが送られていた。
反射的にそれを開いてしまい、
ウイルスに感染するやつかもしれないと、後から心配になり、
身構えていると、
別に架空請求でもなんでもなく、ただのYouTubeの動画の宣伝みたいだ。
現実逃避に最適!!
一度試せば、即快感!
嫌なことなどすぐに吹っ切れ、
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それが30秒続いただけの単純な動画だ。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
なんだ、別になんてことないじゃないか
少し期待したのが馬鹿らしく思え、
立ち上がり伸びをする。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
あれ、なんだか楽しい気分だ
気が緩むとすぐに口角が上がってしまうほど、
僕の心は何故かウキウキしていた。
さっきほどまでの後悔はどこかに飛んで行ってしまったみたい。
今ならなんでもできる気がする。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
ねぇミク!
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
早く踊りの続きをしようよ!!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
うん、分かった!
またもや何処からか、音楽が流れ始める。
それに合わせて、ミクが踊りはじめた。
早く、早く僕のターンになって!
踊りたい!踊りたい!!
早く!!早く!!!
そして待ちに待った僕のターン。
僕は今までにないくらい精一杯踊った。
ミクの踊りに負けないくらい。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
生きるので手一杯!!
誰か助けてねっ♪!!!
嗚呼、音楽が止まってしまった。
まだまだ踊っていたいのに。
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
テト、どうしたの?
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
今回はめちゃくちゃノリノリじゃん!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
また何か変なことしたの?
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
それがさ!なんだかずっとワクワクするんだ!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
…大丈夫なの?それ、
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
大丈夫!大丈夫!!
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
気分がいいだけでとくに体には何もないよ!!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
…それならいいんだけど、
ずっと突っ立っているだけなのが我慢ならず、
今にでも動きたい気分だ。
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
もうこうしてられないよ!
〖テト🚨🌟(メズマライザー)〗
そこら辺一帯を走ってくるね!!
〖ミク🧢🎀(メズマライザー)〗
あーちょっと!テト!
ミクが何かを言おうとしていたが、
そんなのはフル無視で僕は走り出す。
今まで運動嫌いだったはずなのに、
走るのが楽しい。
軽い風が僕の髪をなびかせる。
小鳥のさえずりが心地よい。
快感。ただそれだけだった。
走るのってこんなにもいいものだったんだ!
全てが素晴らしく思える。
これらは全て、あの動画のおかげなのかな?
そうだったら心の底から感謝をしないと!
今度ミクにも見せてあげよう!!

そんなこんなで僕は走り続けていたが、
今まで踊り以外の運動をしてこなかった。
が故に、僕のは突然に倒れてしまった。
意識が朦朧とする中、ミクが駆け寄ってくるのが見える。
嗚呼、また心配かけちゃうな。
そんなことを考えながら、僕は意識を手放した。


後編に続く。

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