風紀委員の朝は早い。
家から私の通っている学校‥神山高校までは
片道四十分はかかるから、
七時になる前には家を出ないと風紀委員に間に合わない。
と‥いっても風紀委員は火曜日と木曜日だけだから、
まだ楽な方だと思う。
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家を出ると春が始まったばかりだからか、気温がかなり低くて
制服を着ている私からするとかなりキツい。
まぁ‥学校にあるでっかい桜の木と朝焼けを独り占めできるから
個人的には結構気に入ってたりする。
あまり風紀委員らしくない見た目をしている
可愛いこの子は
後輩の白石杏。
委員会の集まりでいつの間にか仲良くなっていた子で
陰キャな私とはかなり次元の違う陽キャさだけど、
裏表が無くて親しみやすい、超絶良い子だ。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。