あら、
いけない、寝ていたのね、
今何時かしら、
あらあら、……
0:00……、
……行きたくないわね、
“魔法局になんて。”
長い髪の毛を黒いリボンで結った後、
今の時期寒い為、ワイシャツの上に
コートを着る。
“ゆっくりとおやすみ。”
そう2人に“結界魔法”をかけた後、
自宅を出た。
魔法局に着くといつも寒気がする。
最上階にはあいつがいるからだろうか。
すると、突如背後から
ドドドドドドドド!!!!と、
とんでもなくデカイ足音が聞こえてきた。
ライオ・グランツ。
名門家グランツ家の息子さん。
今年度で15になるそうだ。
と、そんな前置きは置いておいて、
今私に突撃してきたこの子は
私の後輩だ。
ライオはまるで犬かのように
見えないはずの尻尾をブンブン回して
私の周りを何故かクルクルしていた。
魔法局内に入ると、
相も変わらず嫌な雰囲気だった。
まあそれも当たり前だろう。
今年度になって神覚者が6人も死んだんだ。
それも不運の事故で。
かなり炎上したっけな。
……まあ、その中に私の
先輩もいたりして、
結構辛かったっけ……。
するとライオはなにか閃いたかのように
目をぱっと輝かせた。
なにかすごい勢いで私にぶつかってきた
と思えば、またライオだった。
でも今回は抱きつかれている()
なんだ?寂しくなったのか……?
え、……どういう状況……?
まだ穢れていない心、瞳。
それを目の当たりにした時、
私はなんて最低なんだろうと思い知る。
こんな顔、過去の私ならできたのかと。
どうか、
どうかこの子の未来が明るくありますように。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。