第38話

朝日に向かって突っ走れ
185
2022/12/23 10:23
無事ワイテルズの協力を得ることができ、奪還作戦の成功率は上がった…が。
フブキ
問題はその後なんだよな
多分、というか絶対に我々国は追って来る。
今度は指名手配までされるかもしれない。
らっだぁ
我々国と交戦した理由を、どうにかして証明できれば…
考え込んでいると、Nakamuが口を開いた。
Nakamu
…証明、できるかも
フブキ
どうやって?
Nakamu
その村の人達からは、「依頼」を受けたんだろ?
らっだぁ
依頼……あっ!
フブキ
「依頼状」か!
依頼状とは、言わば契約書の様なものだ。
それには依頼主のサインと、少数の旅団ならメンバー全員の名前が書かれる。
ボクとらっだぁはともかく、きょーさん達は今我々国にいる。
偽造は不可能だ。
きんとき
ただ…その村、我々国への最短ルートからは結構外れてるけど
Nakamu
そっちに寄ってたら間に合わない、か…
スマイル
…俺が一人で行く
らっだぁ
え、でも…
スマイル
俺の「スキル」は『   最適演算ロード・オブ・マイセルフ
スマイル
自分や仲間にとって、最良の行動を瞬時に把握できる能力だ
Nakamu
スマイル…
スマイル
俺ならその村まで最速で行ける。…みんなはそれまで、処刑を食い止めてほしい
フブキ
…ありがとう
そう言うと、スマイルは小さく頷いた。
…若干耳が赤くなってた気がしたが、気づかないフリをする。
シャークん
それじゃ外からの援軍は、俺とBroooockが止めとくわ
らっだぁ
二人だけで?
Broooock
大丈夫、僕もシャケも強いから
Nakamu
あとのメンバーとらっだぁさん達は処刑場に乱入する
Nakamu
これでOK?
ワイテルズ一同
OK!
フブキ
本当にありがとう。…心強いよ
Nakamu
こちらこそ、一緒に戦えて嬉しいよ。…それに
らっだぁ
それに?
Nakamuは明るく笑って言った。
Nakamu
俺、まだハルナちゃ…フブキちゃんのこと諦めてないから
フブキ
……へっ⁈
らっだぁ
⁉︎
ワイテルズ一同
はあ⁉︎
そーいやそんな話したっけね!
フブキ
いやいやいや、ボク性別無いんだよ⁉︎
Nakamu
それでも。俺が好きなのは、フブキちゃん自身だから
らっだぁ
…よかったな、フブキ
フブキ
まあ…好意を持たれるのは嫌じゃない
スマイル
Nakamuお前…ッ、そういうことだったのか⁉︎
賑やかなワイテルズを見ながら、ボクはらっだぁを見やった。
らっだぁも同じことを考えていたのだろう、ボクに向かってニッと笑った。
彼らも、ボク達のらだ運営と同じなんだな。

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