無事ワイテルズの協力を得ることができ、奪還作戦の成功率は上がった…が。
多分、というか絶対に我々国は追って来る。
今度は指名手配までされるかもしれない。
考え込んでいると、Nakamuが口を開いた。
依頼状とは、言わば契約書の様なものだ。
それには依頼主のサインと、少数の旅団ならメンバー全員の名前が書かれる。
ボクとらっだぁはともかく、きょーさん達は今我々国にいる。
偽造は不可能だ。
そう言うと、スマイルは小さく頷いた。
…若干耳が赤くなってた気がしたが、気づかないフリをする。
Nakamuは明るく笑って言った。
そーいやそんな話したっけね!
賑やかなワイテルズを見ながら、ボクはらっだぁを見やった。
らっだぁも同じことを考えていたのだろう、ボクに向かってニッと笑った。
彼らも、ボク達のらだ運営と同じなんだな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!