第50話

最終章 49話
369
2024/06/02 13:00 更新
(なまえ)
あなた
みんなに聞いて欲しい事があるの。
私のその一言で、みんなの視線が集まる。
リノ
リノ
お?どうした?
フィリックス
フィリックス
なになに??
ハン
ハン
どーしたの?ヌナ、改まってㅋㅋ
どうしよう…
切り出したはいいけど、手が震えてきた。
バンチャン
バンチャン
しっ。
そんな私の様子を見て、チャニがみんなに声をかけてくれた。
バンチャン
バンチャン
いいよ、あなたの下の名前。
落ち着いたら話して。
ただならぬ雰囲気だとみんなも感じとったのか、心配そうに、少し不安気に私を見てる。

私は、大きく深呼吸すると、ポツリ…と話し始めた。
(なまえ)
あなた
と…年明けからちょっと体調を崩して…良くなったり悪くなったりを繰り返してたんだけど…
みんなの顔が見れない。
(なまえ)
あなた
……ガンだと言われました。
フィリックス
フィリックス
え?いっ…
バンチャン
バンチャン
フィリックス!
ピリちゃんが話しだそうとするのをチャニが止めた。
バンチャン
バンチャン
ごめんな、続けて…
私は小さく頷くと、
(なまえ)
あなた
2月の…頭かな。
……転移もしてるって。

……もって後半年って…
ヒョンジン
ヒョンジン
やっ…あなたの下の名前
そーゆー悪い冗談は…
私は目を伏せたま少し微笑んで
(なまえ)
あなた
約2ヶ月…黙っててごめんなさい。
と頭を下げた。
スンミン
スンミン
じゃ…じゃぁ、ヌナ、あの時の病院は…
(なまえ)
あなた
…うん、もう分かってた。
スンミン
スンミン
そんな…
スンミナは苦痛の表情で俯く。
(なまえ)
あなた
ごめんね。
リノ
リノ
…治療は?無理じゃないんだろ?
リノさんの言葉に私は首を横に振った。
(なまえ)
あなた
残された時間を、病院のベッドの上で使って無駄にしたくない。
リノ
リノ
おまえなぁ…
(なまえ)
あなた
凄く悩んで、色々考えて、自分の中で1番の…最善の答えを見つけたの。
バンチャン
バンチャン
あなたの下の名前…
俺たちに、何をして欲しい?
チャニの言葉に、私はやっとの思いで顔を上げ笑うことが出来た。
(なまえ)
あなた
その言葉を、待ってた。
私はこの2ヶ月間、考え準備していた事をみんなに話した。

チャニを筆頭に会社を立ちあげる事、それぞれが持ち味を活かして活動できる場所を作った事。
出来れば、その場所でこれから先いつまでもみんなが一緒にいて欲しい事。
ピリちゃん、ヒョンジナ、ハニは涙をポロポロ零しながら、でも取り乱すわけでもなく話を聞いてくれた。
スンミナとイエニは涙を必死で堪えながら私の言葉に耳を傾けてくれた。チャンビナは俯き頭をかきながらきっと理解しようと頑張ってくれている。
リノ
リノ
お前の…言いたい事は分かったよ。
俺らにやって欲しいこともわかった。

でも…!

お前は…お前自身を諦めるのか??
リノさんの言葉に私はまっすぐリノさんを見つめ、ふっと、微笑むと
(なまえ)
あなた
諦めたんじゃないの…託したの。
こうなってやっと、自分のやりたい事、やりたかった事がハッキリした。
この2ヶ月、自分の夢のために動いてすごく楽しかった。
みんなが、受け入れてくれたなら、あたしは…安心して自分に向き合える…
リノ
リノ
はぁ…
リノさんは深くため息を吐くと
リノ
リノ
お前、いつからそんなズルい言い回しできるようになった?
と、悲しそうに笑って見せた。
私は微笑みながらみんなを見渡し
(なまえ)
あなた
突然だったし、みんなにだって時間か必要だよね。
ごめんね。
今日はこれで帰るね。
そっと立ち上がり、扉を開け外に出た。
チャニがすぐ後からやって来て
バンチャン
バンチャン
送ってく…
って言われたけど、
(なまえ)
あなた
ううん。今日は大丈夫。
みんなと一緒にいてあげて。
と断った。
チャニは少し寂しそうに笑いながら、私の頭を優しく撫でると
バンチャン
バンチャン
辛かったな。話してくれてありがとう。
そして私のおでこにチュッとキスをするときつく抱きしめた。
(なまえ)
あなた
チャニ?
私の肩に顔を埋め鼻をすするチャニ。
(なまえ)
あなた
やだぁㅋㅋ私だって我慢してるのに…
必死で我慢しながら、チャニの背中をポンポンと叩いた。
(なまえ)
あなた
じゃ、いくね。
チャニの顔を見れないま、私は振り返り歩き出した。
あの角まで…あの角を曲がるまでガマン…
自分に言い聞かせて歩く。

角を曲がり、自分の姿が隠れたのを確認してから、思わずその場にしゃがみこみ泣いた。

突然、腕を掴まれ引き上げられる。
そして、強く抱きしめられた。
(なまえ)
あなた
…り…リノさん…?
リノ
リノ
あほう、ひとりで泣くな!!
抱きしめてくれるリノさんの体も小さく震えていた。
私はリノさんの腕の中で声を上げて泣いた。

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