歩き慣れた道を歩く。
Fairy taleを始めてから毎日歩いた道。
あの頃は、ただなんとなく毎日を繰り返し、同じ日々がずっと続いて行く事が当たり前だと思ってた。
自動販売機を通り過ぎ、公園の入口。
でも、あの時から私の人生は変わり始めた。
懐かしいような切ないような気持ちで公園の中を歩く。
1歩…1歩と歩く度、視界が滲んでくる。
ふと視線をあげると、ベンチに腰かけ空を仰いでる見慣れた姿が。
ポツリと呟いた声が届いたのか、私の姿が視界に入ったのかチャニは立ち上がり私に駆け寄ってきた。
お互いの顔を見あって、声が揃った。
チャニの頬には涙が流れた跡が。
私の目には今にも零れそうな涙が揺れていた。
お互い思わず吹き出す。
チャニは私の手を取ると、そのままベンチまで連れて行き2人で腰掛けた。
チャニは繋いでた手に少し力を込めると
と優しい顔で笑った。
チャニは私から顔を背けるようにどこか遠くを見ていた。
イタズラ半分でチャニの顔を覗き込みながらそう言うと、ふいに頭を引き寄せられ
と強く抱きしめられた。
私はチャニの背中に手を回して
チャニの唇で塞がれてしまった。
その優しい手で、私の頬に流れる涙を拭いながら、愛おしそうに、刻みつけるように、何度も重なる唇。
するとチャニは、両頬に手を当てグイッと顔を上げさせると
片方の眉を上げて、ニヤリと笑った。
ちょっと色っぽく意地悪な表情で私を見つめる。
私の言葉に、チャニはとぼけた顔をして肩をすくめる。
私は頬を赤く染めながら
と小さな声で伝えると、チャニは目尻をくしゃっと下げ赤ちゃんみたいな顔で笑い、私を愛おしそうにぎゅっと抱きしめた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。