岩本照side
…ここはどこだ
俺は兄弟と飯食った後、風呂に入って布団に入ったはずだ。
外は全体的に暗いし、なんか古く見える…
それにこの格好…なんだ?
袴には黄色の金木犀が縁取られていて
羽織りは紫色の上等な布だ。
右手にはなぜか酒が入っている瓢箪をぶら下げている
ついでに頭に2本の角が生えてる
急に名を呼ばれて
びっくりして振り向くと
そこには
ピンとした耳とふわふわのしっぽが九つふわふわしている
昨日会った時よりずっと髪が短い綺麗で愛らしい人…基、辰哉がいた
コスプレ趣味?
っていうかこれ多分夢だよね。
俺がコスプレ趣味なのか??
今までそんな趣味なかった…はず
まぁむちゃくちゃにあってるし可愛いけど
コスプレを知らないのか…
まぁ知らない子もいるよね
だとしたら俺の妄想??????
まぁめっちゃ唆るし可愛いけど
それはそれでやばいな//
悶々と考えてると
昼間されたみたいに
辰哉の小さく白い綺麗な手が
俺の手をにぎる
うわぁ…ヤベェドキドキする
てか行ってしまうってどこに?
聞き返そうと顔を見ると
辰哉の表情は少し悲しげで険しかった
そんなこと思ってる間に
自分の口が勝手に動いていた
え???
俺何言ってんの????
映画やドラマのようなセリフ
いや、かっこいいけど
今俺はそんなこといってないのに
今にも泣きそうな表情で
俺に抱きつき見上げてくる
…何が何だかわからないけどとりあえずとんでもなく可愛い辰哉を抱き返す
そしてまた勝手に口が開く
そして自然と
辰哉の顔が近づいてくる
ん…?近づいてくる?
っちょ//
えっまって///
だってそんなまだ昨日の今日で付き合ってもねえのに/////
そんな自分の意思とは裏腹に
俺の左手は辰哉の後頭部に添えていて
右手で腰に手を添えている
やばいやばいやばい///
どんどん綺麗で可愛い顔が近づいてくる///
まって/////
まって〜〜〜〜〜!!!!///
でかい声をあげて
目がさめる
そして布団の周りにはなぜか弟たちがいて
ぽかんとしてたりニヤニヤしてたりしてる
…勘弁してよぉ//
亮太と亮平が
むちゃくちゃいじってくる///
はっず...///
涼太の朝ごはんをみんなで食べてると
亮平がさっきのことを振り返してきた
…亮平は興味が出たことへの探究心が半端ないから
言わないと永遠に聞いてくるんだよなぁ…
蓮と亮平は
茶化しまくるのに対して
なぜか涼太はじっと俺の顔を見つめていた
涼太がそんなふうに聞いてくるってことがあまりなかったから
戸惑いつつもその後にあったことも話していった。
涼太は納得したような優しい笑顔で
うんうんと言っていた
俺としてもよくわかんない
昨日の今日で一目惚れして
夢にまでみちゃうなんて
今までなかった
中高と恋人がいなかったわけではなく
あっちからきてみんな去っていった
好きになろうと頑張っても人並みで、
別れてもなぜかすぐに割り切れていた
そう思うと自分からドキドキしてんのは初めてかもしれない…
辰哉…早く会いたいな///
なぜか涼太は笑っていたかはわからないけど
まぁそんな感じでみんなで朝ごはんを食べて
涼太と亮平は大学へ、蓮は高校へ向かっていった。
俺は今日はお休みだから家の庭の掃除と涼太が始めるお店の準備を進めていた
俺は店オープンに向けての食材を買いにスーパーへ来ていた。
食材売り場の隣の通路で誰かが揉めている声?が聞こえてきていた
平日の昼間だということもあって
人がいないから少し響いていた
…俺はなぜかいやな予感がして
小走りに見にいってみた
は?辰哉?
あいつ辰哉の腕を…
ガシ
ガッとおっさんの腕を掴み今まで出したことのないくらい低い声が出た
怒りでなのか顔に熱が集中していった
その瞬間、
おっさんは俺の顔を見て
顔を真っ青にしていた
情けない声を出しながら
ドタドタと転げて帰っていく男を睨みつつ
そういえば辰哉がいる前でどついてしてしまったことに気づいた
辰哉は涙目で、俺の服を掴みながら少し震えていた
あんなことが結構あるって
怖いだろうに
健気に笑って見せるのが愛おしくて
思わず震える辰哉の肩を抱き寄せて
震えが落ち着くまで綺麗な長い髪を撫でる
安心させてあげたい…何か言わないと…
まっすぐ見つめ返して
俺の思いをぶつける。
その瞬間、辰哉のきれいな目から大粒の涙が溢れてしまった
俺好きな子を泣かしてばっかりだな…
変わらない。それが何を指すのか俺はまだわかんなかった
でも、
そう言う辰哉の顔は涙に濡れながらも優しく安心したように微笑んでいた
筆者です
読んでいただいてありがとうございます!!
いわふかメイン回です✨
もう少しいわふかメイン回続きますのでよろしくお願いします。
コメント、いいね、フォロー、お気に入り登録、すっごいいつも活力になってます
いつもありがとうございます!!!!!!これからもよろしくおねがいします!!


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。