京本side
「本当にごめん!!」
田中「いいって、気にしてねぇーしw」
京本「ってか、なんで俺まで一緒にここにいんの?」
深澤「さっきの、謝ってんだってよ。八つ当たりみたいなのしたじゃん?」
京本「俺、別に気にしてないけど。寝起き悪いって聞いてたのに黙って見てた俺にも非があるんだし。いいよ謝んなくて。」
「京本、俺の事嫌いなのに許してくれんの?マジありがとう!!」
嫌ってるって、気付いてんの?
マジかよ。
こいつ良い奴なのか?
深澤「こいつね、見た目がこんなんで勘違いされやすいけど良い奴だからさ、京本も仲良くしてやってよ。」
京本「考えてみる。」
チラッと隣を見ると、パンと野菜ジュースを机の上に起きヘッドホンを着け本を読んでる京間が居た。
あれ?さっきまで、うるさいぐらいに話してたのに。
いつの間に?
「ん?京本どうしたの?まだ、俺になんかある?」
俺の視線に気付いたのか、ヘッドホンを少し外しそう俺に言ってきた。
京本「それだけで足りんの?」
俺は、京間の机の上のパンと野菜ジュースを指さした
「足りるよ。俺のことは気にしないでいいから、辰哉と樹と話してて。」
京本は、俺が嫌いなんだから無理に話さなくていいよと京間は、言った。
✂――――――キリトリ――――――✂
深澤「あなた、今日もあれやって帰んの?」
「まぁーね。何時までもふたりと一緒に居られるわけじゃないし万が一二人がいなかったら自分の身は自分で守らないとでしょ?」
京本「京間、なんかしてんの?」
田中「護身術習ったりしてるらしいよ。あなたの事気になんの?」
京本「気になんねぇーよ。俺迎え来てるから帰るわ……また明日な。深澤に樹」
「えっ?!俺には!?」
京本「…………」
「まぁ、無視されんのは、慣れてるしいっか。ほら、辰哉も樹も帰んな。またあしたね。」
深澤「なんかあったら電話するんだぞ!」
田中「絶対だからね!!」
2人にそう忠告されてるあいつを見て
俺は少しだけ違和感みたいなのを感じた
仮に何かあったとしても、あいつは男だし問題ないだろ。
なのに、なんであの二人は、あいつにあんなこと言ってんたんだ?
佐久間「きょも、どうしたの?」
いつの間にか、幼なじみのさっくんが来てた。
京本「あー、ちょっとね」
佐久間「あっ、もしかしてあなたさんのこと気にしてんの?」
京本「は?」
佐久間「だって、きょもずっとあなたさんの事見てたし。あなたさんのこと気になってたんじゃないの?」
京本「さっくん、京間の事知ってんの?」
佐久間「うん、去年同じクラスでよく話してたよ。って言っても俺が一方的に話しかけてただけなんだけどね。」
京本「あいつってさ、男だろ?」
佐久間「えっ?」
きょもそれマジで言ってるとさっくんは言って何かを言いかけたけど何も言わずに校門を出た。
何言いかけたんだよ。気になんだろ?
佐久間「いずれ、あなたさんの正体が知れるよ。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!