目を覚ますとそこは……
赤い空が広がる世界でした
途端に記憶が蘇る
〜死後の世界〜
パチンッ
そうせっかちな天使らしい人は
指を鳴らして…
その後
突然私の足元が抜けてー…
それで……
私がやりたかったこと!
今まで叶わなかったこと!
それは……
自由に生きること!!!!!
ー街中ー
街にはいろんな悪魔がいた
身長が異様に高い悪魔
腕がたくさんある悪魔
変な形の頭の悪魔
可愛らしい悪魔
明らかに弱そうな悪魔
その悪魔の一人に
地獄のことについて聞いてみることにした
ー通り道ー
振り返ろうと
店のガラスケースにふと目を向ける
あなたのニックネームは驚きの表情を見せた
あなたのニックネームは決して
店の商品に驚いたのではない
彼が見て驚いたのは…
ガラスケースに映った人物だった
自分の左手を動かそうとすると
同時に映っている人物も同じように左手を動かした
あなたは気づいた
地獄にいるみんな人間とは
かけ離れている姿をしていた
それなら地獄に転生した
私の姿も変わっていることは当然だ
あなたの姿はもう人間では無い
紛れもない悪魔だ
その時、あなたはHAZBIN HOTELと書かれている
看板を見つけるだろう
そしてあなたは今の自分の感情を押し殺して
前へと足を動かすだろう
死んだから終わりでは無い
あなたは今度こそ紛れもない自分の道を歩むだろう
なぜなら…
ここは”地獄”なのだから
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。