夜 、ドアを閉めて 、窓からの月明かりだけが
部屋を照らす中 、
私はエイト君とお話をする 。
ベッドに潜っているエイト君を
斜め下から見て笑う 。
ベッドに手を組み 、寄りかかっているからか
少しだけギギっ、と音を立てた
小さな寝息を立てるエイトくんに
そう呟き 、私はエイト君のそばを離れ
静かにドアを閉める 。
夜はあまり好きではない 。
だって 、…… いや 、寝よう 。
明日も朝早いんだ 。寝よう 。
でもその前に早く仕事を終わらせなくては 。
時刻は12時を指していて
私は少し早歩きで隣の自分の部屋へと向かった 。
さっさと終わらせて眠りにつこう 。
そしてまた 、明日 。
朝 、花に水やりをして、エイト君と喋って
また寝かしつけて 、起こして 、
学校行って 、
顔に張り付いた薄い仮面と
ウィッグを取って 、
素早く違うものにすり替える 。
この顔はあまり好きでは無いけれど
これも仕方ない 。
仕事なんだから
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!