阿部side
朝からカーテンの隙間からの日差しで目が覚める。
横に目をやるとめめはもういなかった。
リビングに出てみると、机の上に置き手紙と鍵が置かれていた。
「仕事で出なきゃ行けないから、先に出ます。
ご飯冷蔵庫に用意してあるから、食べれたら
食べてね。
午後から一緒の仕事だから、その時に鍵返
してください。」
今日の仕事は午前がoff、午後からはSnowManでの仕事がある。
嫌でも舘さんと会う、ちゃんと昨日の事話さないと。
めめが作ってくれたご飯を食べて後片付けをしてからめめの家を出た。
舘さんに連絡を取ろうとして、携帯を取り出す。
家に帰ったら充電しなきゃ。
家に到着し、カバンをポイっと投げて携帯を充電器にさす。
待っている間、ソファーにゴロンと横になってると段々瞼が閉じてきてしまった。
………………やばっ!寝てた!?こんな時間!?
やばい準備しなきゃ!!!
カバンそのままだし、お風呂入らなきゃだし。
あーーー、時間がない急がなきゃ!
ギリギリに家を出て大急ぎで向かう。
あ、携帯忘れてきちゃった……
でも、戻る時間ないし仕方ないそのまま行こう。
舘さん方をチラッと見ると目がバチッとあった。
舘さんは俺と目が合った瞬間に立ち上がりこちらに向かってくる。
あ、どうしよう………
そんな事考えてたら、めめが俺の視界を遮った。
再び舘さんの方に視線をやるとソファーに戻っていた。
今の会話聞かれちゃったかな……
話しかけに行かなきゃ、、
宮舘side
朝、アラームによって起こされる。
結局上手く眠れずに、寝ては起きての繰り返しだった。
携帯を確認したがまだ阿部から返事は返ってきてない。
どうしようか、既読すらついてないし…
今日午後から仕事が被ってるその時に話すしかない。
楽屋に着くと、他のみんなはもう既に来ていた。
阿部の姿を探すが見当たらない。
時間が経ってもまだ阿部は来ない。本格的に心配になってきたな……
ガチャッ
勢いよくドアが開いて阿部が入ってきた。
阿部は息を切らしながらみんなと挨拶している。
すると突然こっちをチラッと見て目があった。
昨日の事ちゃんと話さなきゃ。
ソファーから立ち上がり阿部の方へ向かっていく。
すると、パッと目黒が阿部の前に来た。
あ………、昨日あのまま目黒の家行ってたんだ。
そっか…………………
俺達もう終わりなのかな…
渡辺side
俺のせいで涼太と阿部が別れるなんて嫌だから、早く仲直りさせないと。
別に2人が別れて阿部に目黒が取られるって思ってるわけじゃないけど、万が一があるかもしれない。
涼太が阿部に話しかけに行ったと思ったら、直ぐに戻ってきた。
昨日あの後阿部は目黒の家に行ってたらしい。
そんな話をしていたら阿部がこっちに近づいてくるのに気がついた。
俺はそこからスッと離れる。
きっと2人は大丈夫だろう。
氷河期も超えれたんだ、どれだけすれ違ってもまた元に戻れるよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。