第4話

シ ョ ー ト ケ ー キ 2
162
2023/10/26 08:19
あなた
今日はあなたにとっておきの甘味を用意したわ
あなた
こっちに座ってちょうだい
出てきたのは
素朴なショートケーキだった
昔から冴えない私だった。
両親からも友達からも高校の先生からも
そして彼からも
"おとなしい"という言葉を言われ続けてきた。
"おとなしい"のほんとの意味を私は知ってる。
つまらない
私はずっとつまらない子だった。
私からはいつもいつも大切な人が離れていく。
つまらないからつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらない
わかってんのにな
今日彼に言われた。
「別れよう」
だってさ
彼のためにこんなに準備したのに。
メイクだってファッションだって勉強したし
プレゼントも
今も持ってる二人分の、真っ赤な苺が乗った美しいケーキも
全部今日の為に
それなのに
「別れよう」だってさ
笑っちゃうね。
出されたケーキを一口食べる。
本当だったら彼と食べるケーキ。
ショートケーキは口のなかでふんわりとけた。
生クリームのなめらかな甘さと苺の酸味がハーモニーを奏でる
真っ白なクリームの上の真っ赤な苺は彼に似ている。
誰よりも目立って輝いてる
私と正反対な彼に










この後はご想像におまかせします

誤字があるかもしれません

甘いものが好きな中学生の戯言に付き合ってくださりありがとうございます

これからもよろしくお願いします

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