心操side
電車を降りると、あなたの足がふと止まる。
ゴォーーーーーガタンゴトン
電車が出発した時、彼女の発した言葉は聞こえなかった。
だけれど、
いつもニコニコしている彼女の表情は
とても哀愁が漂っていて、
まるで時の停滞を望んでいるかのような表情が、
いつもは結んでいるが珍しく下ろしている
彼女の作り物の様に綺麗な金髪が、
きめ細かくてサラサラで
いつもとは違い少し巻いてある髪が、
電車の風でなびく姿が、
長くて綺麗なまつ毛が、
メイクによって飾られた目元が、
1回・2回と宝石の様に輝くその瞳が
見え隠れする姿が、
朝の淡い陽の雲透きの様な光を纏って、
とてもこの世のものとは思えないぐらい綺麗で、、
手を伸ばせば、
届く距離に居るはずなのに、
月灯しか無い夜に月に帰 ってしまうみたいに
全く届きそうに無いほど美しくて、
その、いつもの姿からは想像でき ない彼女の姿に、、、
つい、、、見惚れてしまった、。
と彼女は今さっきの哀愁が漂った表情がまるでなかったかの様に、いつもの見慣れたニコ ニコした表情に戻る。
すると彼女は少し驚いた様に目を少し見開いた後、
彼女のいつもの雰囲気に戻って、なんだか安心した。あの、美しい姿は、今にも彼女 がシャボン玉の様に消えて無くなってしまうと言う事を表している様で、俺には、酷 く恐ろしかった。
プーー🚌💨
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あの後結局違うバスに乗った。
遅刻した理由は、夢がいい感じに先生に話してくれた。
やっぱり、夢はニコニコ笑っているあの表情が
1番似合うと思う。
駅のホームで見せたあの表情が頭の片隅に引っかかって
消えないのはきっと、美しかったからだろう.......
雲透き:薄い雲を通して届く様な、うっすらした光のこと。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!