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第119話

ふたりに挟まれて、今日も真ん中🧡❤️💚
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2026/01/21 07:00 更新
朝の楽屋は、いつもより少しだけ騒がしかった。

ソファの真ん中に座っている大西流星の両脇を、まるで当然のように陣取っているのは西畑大吾と大橋和也だった。
距離が近い。とにかく近い。
大橋和也
大橋和也
りゅちぇ、寒ない?これ羽織り
そう言って和也が自分のパーカーを流星の肩にかけようとした、その瞬間。
西畑大吾
西畑大吾
いやいや、もう俺のブランケットかけてるから!
大吾は流星の膝にふわっとブランケットを広げ、流星の手を自分の方に引き寄せる。
大西流星
大西流星
ちょ、二人とも近いって……
そう言いながらも、流星は抵抗する様子がほとんどない。むしろ少しだけ口元が緩んでいる。
大橋和也
大橋和也
りゅちぇは俺の隣が定位置やんな?
西畑大吾
西畑大吾
は?昨日は俺の隣でずっと喋ってたやろ
大西流星
大西流星
それは大ちゃんが勝手に来ただけやん
大橋和也
大橋和也
ほら、りゅちぇもそう言うてるで
西畑大吾
西畑大吾
都合ええとこだけ拾うなって!
二人のやり取りを、少し離れた場所から見ていた丈一郎と恭平は、ほぼ同時にため息をついた。
藤原丈一郎
藤原丈一郎
今日も始まったな
高橋恭平
高橋恭平
朝から元気すぎやろ……
流星はというと、二人に挟まれたままスマホをいじりつつ、時々ちらっと顔を上げては二人を見比べている。
西畑大吾
西畑大吾
なあ流星、今日の収録さ、俺と一緒に座ろ?
大西流星
大西流星
え、でも昨日は大ちゃんとやったから、今日は大橋くんちゃう?
その一言で、和也の表情が一気に明るくなる。
大橋和也
大橋和也
聞いた?りゅちぇ、俺のこと呼んだ
西畑大吾
西畑大吾
そこ喜ぶとこなん?
大橋和也
大橋和也
そら喜ぶやろ!
大西流星
大西流星
もう……
呆れたように言いながらも、流星は否定しない。むしろ少し照れたように視線を逸らす。

その様子を見た大吾が、すっと流星の方に体を寄せた。
西畑大吾
西畑大吾
なあ流星、俺のこと好きやんな?
大西流星
大西流星
急になに言うん……
西畑大吾
西畑大吾
ほら答えて
大西流星
大西流星
……好きやけど
一瞬、楽屋の空気が止まった。
西畑大吾
西畑大吾
ほらな!!
勝ち誇ったように言う大吾に、和也がすぐさま被せる。
大橋和也
大橋和也
でもりゅちぇ、俺のことも好きやんな?
大西流星
大西流星
……うん
大橋和也
大橋和也
はい優勝
西畑大吾
西畑大吾
なんでやねん!
完全に子どもの言い合いになっている二人を見て、流星は小さく笑った。
大西流星
大西流星
二人とも同じくらい好きって言ったらあかん?
その言葉に、二人は一瞬言葉を失う。
大橋和也
大橋和也
……りゅちぇ、罪な男やな
西畑大吾
西畑大吾
ほんまそれ
結局、どちらも引く気はないまま、収録現場に向かう時間になる。

移動中も、流星の左右はしっかりと確保されたままだ。
大橋和也
大橋和也
りゅちぇ、足元気ぃつけて
西畑大吾
西畑大吾
段差あるで
大西流星
大西流星
二人ともお母さんなん?
そう言いながらも、二人に守られるように歩く流星の表情は柔らかい。

収録が終わり、少し疲れた様子でソファに座り込んだ流星のもとに、また二人が集まる。
大橋和也
大橋和也
りゅちぇ、お疲れ。肩揉んだろか?
西畑大吾
西畑大吾
いや、俺が先な
大西流星
大西流星
順番決めるん?
大橋和也
大橋和也
りゅちぇが決めてええで
西畑大吾
西畑大吾
俺はいつでもええから
少し考えたあと、流星は小さく息を吐いた。
ツレ
一緒⁉︎
驚く二人に、流星は少し照れながら続ける。
大西流星
大西流星
どっちか選ぶとか無理やし。二人とも大切やから
その言葉に、二人は顔を見合わせてから、同時に笑った。
西畑大吾
西畑大吾
しゃーないな
大橋和也
大橋和也
りゅちぇがそう言うなら
結局、流星の両肩を左右から揉むという、なんとも不思議な光景が出来上がる。

それを見た他のメンバーは、またかという顔で笑った。
藤原丈一郎
藤原丈一郎
ほんま、流星は愛されすぎや
高橋恭平
高橋恭平
本人が一番わかってへんのがな
流星は小さく目を閉じて、二人に身を委ねながら思う。

少し鬱陶しいけど、やっぱり嬉しい。
そんな気持ちは、今日も胸の奥にちゃんとあった。

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