ほんの数週間前、お医者さんに突如言われた言葉。
信じられなかった。
私の高校生活はあと少ししかないらしい。
一気にそう伝えると朱音はゆっくり頷く。
朱音の優しさに自然とまた涙が溢れてくる。
また温かく包まれる。
人間の温かさ、なのだろうか。
それとも朱音が温かいだけ?
ううん、多分違う。
朱音だけじゃない。
霞も快晴も温かい。
みんな優しいくて温かい。
スマホには、快晴からのメッセージが1件。
『さっきはごめん。
朱音といる?
暖かくて安心できるところにいてくれ。』
快晴だって霞だって、悪気があって私を問い詰めたんじゃない。
全て私が悪い。
言えなかった、私が。
いや、
言わなかった私が、悪い。
抑えようと努力はした。
でも、耐えられなかった。
言いたくない、の一点張りで、意地張って。
心配してくれてるのに。
自分から背を向けた。
本当、親友になにしてんだろ、私。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!