第270話

『 예쁘다 』 JK.
217
2019/10/24 08:45



君は毎日言ってくれた。


『 君は綺麗だと 』



私はそう言ってくれた貴方が1番嫌いだった。














____





私の好きなことは化粧品を眺めること。



化粧品をただ買って、それで眺めるだけ。



つけたりはできない。



1番好きなのは、このリップ……



すらっと出てくる うすピンク色のスティック状のリップは、包装さえも私をときめかせる。



そして、ほんのり花の優しい香りがするのもひとつの魅力だ。




そういえば、最近私には一緒の部屋になる住人が出来たそうだ。




名前は ちょん じょんぐく君。




私と同い年の男の子。




でも、ここに来る住人というのはみんな可哀想な子達ばかり。




なぜなら、ここで言う住人とは




『 病室が同じ 』という意味を指すから。




私がここに住居し始めた時、向かいのベッドにはおばあさんが寝ていたからね。




そんな私がここに来てから早いこと1年の月日がたち、1人部屋であった私のこの部屋は、他の人も共存する域へと変わってしまったようだ。





彼はいつも寝坊助さんで、朝の九時ぐらいにようやく目を覚ます。






目を覚ましたら、まっさきに私のところへと来て、『また化粧品みてるの?』と私に問いかけてくる。






『そうよ、なんか悪い?』






そう私が逆に彼に問いかけると、彼はあたふたするくせに、私に話しかけてくる時だけは活き活きしているんだ。




なんだか面白い。




同い年なのにこんなにも違うものなんだ。




好きな物、趣味、そして得意な事……




すべてが真逆であるような彼と私は、きっと性格も真逆なんだろう。




私はネガティブで、彼はポジティブ。




全くもって違うのだ。




だから、私が化粧品を見ていると必ず私に




🐰「あ、また見てる笑」




と、笑ってくる。





最初のうちは





『何がおかしいの?』と言って彼を困らせたもんだ。





そして、彼はいつものように決まり文句をひとつ添える。






🐰「君は綺麗だから化粧品よりも可愛く見えるよ」





なかなかに照れくさい言葉だけれど、なんだか彼が言ったその言葉がこの世で1番嫌いになったんだ。





私が息を引き取る前に聞いた、君の「綺麗」はどんな音を立てて


















私の心を揺さぶったのだろうか _____ .







あなたのその 嘘偽りのない笑顔が






















この世で1番大嫌いな物になった日に.



END.




この話は あえて ふんわりと仕上げました。


結末がよく分からない、趣旨が分からないようなふんわりとした言葉を並べて作り上げたものですのでこのお話を読んで何も心に残らないと言う方がほぼほぼだと思いますが



実はこれは読んでいく回数を重ねるにつれて何かを得られるような作品となっております。




その 何か とは、周りの人が教えることではなく、自分で気づく事の大事さを私はこれから読む方に与えようと思いました。




それでは、この話の完結はあなたの手で ___ .




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