第75話

 # 74 
5,676
2024/04/13 12:00





媛煌 あなた
徹くん……



  1人立ち尽くしている徹くんを見つけ、
  そっと近づいていく。


媛煌 あなた
ごめ_
及川 徹
及川 徹
_巻き込んでごめんね、あなたちゃん。
媛煌 あなた
え、



  私が謝る前に言葉を遮って
  何故か徹くんが謝る。


媛煌 あなた
なんで、?なんで徹くんが謝るの?
媛煌 あなた
悪いのは私じゃん、徹くんは何も悪くないよ。



  そうだ、悪いのは私。


  全部何もかも悪いのは私だけなんだから。


  あの3人に手を出された時から一度だって
  誰かに助けを求めたことは無かった。


  なのに最後になって徹くんに甘えた。


  今まで隠し通してきたんだから
  最後まで完璧に隠し通せば良かったんだ。


  そうしなかった結果がこれだ。


及川 徹
及川 徹
あなたちゃんが悪いわけないじゃん、全部俺のせいだよ。
媛煌 あなた
っ、!



  その言葉を聞いた瞬間に
  喉の奥がキュっと締め付けられて
  目に薄らと膜が張る。


  
媛煌 あなた
なんでっ、?!なんで私を責めないの?!



  徹くんの胸板を叩いて言う。


  徹くんに必死に訴える私の声は
  段々と涙声に変わっていく。


及川 徹
及川 徹
……、
媛煌 あなた
私のせいじゃん!私が、っ…徹くんの優しさを手に取ったから……!!!!
媛煌 あなた
徹くんに甘えたからっ!!!!!



  もう一度胸板を叩こうと
  右手を上げた瞬間に、それは徹くんの
  手によって空中で止まる。


及川 徹
及川 徹
俺が今まであなたちゃんにしてきたことは全部、俺がしたくてやってきた自己満なんだよ。
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