公園
すちside
俺らはらんらんに手を振って、みんなベンチに座った
沈黙が続く
その沈黙を破ったのはいるまちゃんだった
いるまちゃんがいつもより低い声で言う
俺は今にも泣き叫びたいくらい、辛かった
でも、決めたんだ
『どんな事でも受け止める』
って
俺らはこれから___どうやってらんらんと過ごすか考えなきゃいけないのに
受け入れられない自分がどこかにいて
考えを止めてしまっている
みんな、同じなんだ。
俺は自然に瞳から涙が溢れた
泣きたくないのに...
泣いたってしょうがないのに…
そう言ってるひまちゃんだって.....
涙ぐんでるじゃんか。
みんなの姿を見ると、
こさめちゃんとみことちゃんは抱き合って大泣きしている
それを見ているまちゃんから一粒の光っているものが頬に伝った
だってらんらんは、俺らを泣かせたくなかったから、
笑顔でいてほしかったから、
言えなかったんだよね
でもね
らんらんが笑えなくなってたら、意味ないの
最後は、全員笑って終わりたい
こうやって、みんなで励ましあっていくしかないんだ
だって、現実は現実だもの
逃げてたらあっという間に1ヶ月終わっちゃう
楽しく過ごすしか道はないんだ
らんらんと一緒に過ごす時間、一つ一つを大事にして。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。