ヒーローなんて、私には関係ないと思ってた
私の個性、ヒーローっぽくないし
でも、あの人に出会ってから
ヒーローをめざしたくなった。
その日は通学路に敵(ヴィラン)が出た。
? 「 誰戦ってます!?」
同い年くらいの男の子がキラキラした目で言う
ヒーローが好きなのかな。
どうやらその子はヒーロー志望らしい
目標があるってすごいな。
私も早くやりたいこと見つけないと
放課後になって叔母さんにおつかいを頼まれた
「 何、この人達。」
最悪だ。商店街でも敵が出た。
しかも男の子が捕まってる。
ヒーローは…?
何をしてるの?対処ができてないんだ。
男の子が苦しんでるのに。
私の個性であいつを止める?でも失敗したら?
個性なんて最後に使ったのがいつかすら覚えていない
もっと、ヒーロー向きだったらな…
誰もヴィランに手を出さない中
後ろから駆け出した緑色の髪の毛が見えた。
朝の人だ。
何を考えてるの?プロヒーローが手を出せないのに
私はその時、彼が真のヒーローに見えた
「 叔母さん。私、ヒーローになってもいいかな 」
「 やりたいこと、見つかったの?」
「 うん、私、ヒーローになりたい 」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。