第7話

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2022/02/08 09:02 更新
俺達は、最強だった。

何にも負けることはないと、信じていた。

そして、俺の隣りにいたお前は、正しさを知っていた。

だから俺達が、俺が、進む方向がわからなくなることはなかった。




俺達は一度、最強ではなくなった。

だがそれは、さらなる強さを手にする結果となった。

俺達はもう一度最強になったのだ。

最強は崩れることはないと。

隣にお前がいる限りはと。

思っていた。

お前の中の正しさが揺らいでいることなど、もう俺の隣にいないことなど、気づきもしなかった。




俺の隣からお前がいなくなった。

頼りにしていた正しさが消えたことで、俺は何を指針にして進めばいいかを見失った。





お前は帰ってきた。

俺の隣ではなく、敵対者として。




俺の前にいるお前は、もう最強ではなかった。




最強ではないお前と向き合って、俺は、何を感じたのだろうか。

ただ、決定的に俺とお前は違うことを知らしめられた気がした。

お前が何を思って決別したのか、それを後悔しているのか。

問いかけたいことはたくさんあった。

だけどお前が、納得したような顔をしていたから。

それを壊してしまうことはやめたかった。




隣りにいたときは、正面から見つめ合ったことなどなかった。

最初で最期の正対。

ずっと前からこんなふうに向き合えていたのなら、この結末は訪れなかったのだろうか。




最期のお前の笑顔には、どんな意味があるのだろう。




隣でも、前でも、後ろでも。
どこでもいいから近くにいて欲しかった。



               ―END―

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