あぁ、また、嫌な夢を見た。
なんて、言ってみたりはするけれど。
結局、忘れることも、忘れようとすることも、私にはできないのだ。親友だから。
彼女の声は、後半になるにつれドンドン小さくなっていった。
なんだか無性に腹が立って仕方がない。
馬鹿にしているわけが無いのは理解しているけれど。だって、おかしいと思わない?
アニメや漫画の話じゃないんだから。命懸けで、どちらも相手を本気で殺そうとしているような戦いを見に来て、なんて。
あぁ、けど。思い返してみると、ヒーローになったばかりの頃は、彼女みたいにそう言っていた気もする。
けれど、けれど、あの子は死んだから。
まるで、私の親友の死をバカにされたような気がして、私はつい彼女に酷く言ってしまった。
気分が悪い。
この子も虐められていたのだろう。だから、ヒーローになった。いや、ならされた。
だからか、搾取される側の癖が抜けきっていない。すぐに謝って、腰がひくくて。
そんな所も、似ていて吐き気がする。
そう言って、私は彼女の顔を見ないようにしながら、さっさと移動教室に向かった。
朝ごはん、やっぱり食べればよかった。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。