
(まだ秒針の音は鳴り止まない)

(感覚的にあと30分はあるはす……急いで……!)

「あなた!」

「警察が着いた!」

「!」

(秒針の音は……下から!)

「入り口の左にある倉庫に入って!」

「入り口からすぐの所に地下への階段がある筈です!其処に行って!」

「恐らく───爆弾が仕掛けられてます!!」

「!!」
「了解しました!」
タッタッタッ

「お願い……間に合って」

(不自然過ぎる爆弾、爆破させるタイミングは殺した後で良かった筈)

(じゃあ何故このタイミング?ボク等を狙った?)

(此処に連絡したのは昨日の夜)

(殺されたのは死亡推定時刻を考えれば、一昨日の夜)

(それから爆破を遅らせるのは基本不可だった筈……)

「なら、狙いはボク達……?」

「あなたさん?どうかしましたか?」

「夜逢、避難は大丈夫?」

「ええ、大丈夫ですよ」

「あなた、こっちも終わった」

「地下にあったのは何?爆弾だった?」

「爆弾と爆竹、爆弾は此処等一帯を吹き飛ばせる様な威力じゃ無くて爆竹に火をつける為って感じだったな」

「あと灰皿が幾つも、煙草の吸い殻は無かったけどな」

「………あぁ、そういう事か」

「あなたさん?」

「秒針でボク等を焦らせたかったんだ」

「狙いはボク等、でもそれは逃す為」

「此処が如何に危険か、分かっているから」

「あなた?」

「犯人を確定させたい」

「今日は一旦帰ろう」

「そうですね」
次の日

「あなた、起きろ」

「朝だぞ」

「んぅ……あ、と5分……」

「なんか……あなた、声枯れてねぇ?」

「風邪引いたか?身体怠いとかは?」

「ん……大丈夫だから……」

「昨日夜遅くまで昨日の仮説を、確定する為に推理してたら……」

「声が枯れたんですね」

「そぉ………」

「……なら良いけど」

「おはよ……」

「おはよう」

「5分ちょっきりだな」

「夜逢……パン……」

「はい、焼けてますよ」

「ありがと……」

「じゃあ俺らもメシにするか」

「そうですね」

「刃」

「あ?どした」

「スワロウテイルにこの事を確認しておいて欲しい」
(一枚のメモを渡しながら)

「珍しいな、あなたが自分から確認するなんて」

「……向こうの方がレコードが上でしょ、目上の人には敬意を払わなきゃ」

「そういうところあなたさんはしっかりしてますよね」

「確かに、じゃあ確認しとくわ」

「狐珀、向こうからの返事」

「“君の推測通り”だと」

「ありがとう、刃」

「今度御礼に行こう」

「だな」

「それで、犯人は分かったんですか?」

「うん、耳で聞いた音は間違ってなかったよ」
《有限会社ポートレート・休憩室》

「犯人は、最初に案内してくれた人」

「……だと、思います」

「その理由は?」

「ボクが普段換気扇か何か回してますかって聞いた時、回してないって答えたよね」

「でもあの後、社員の人に話を聞いてる時に休憩室は常時換気扇を回してるって聞いた」

「コーヒーや紅茶などの飲み物の匂いが篭らないようにって」

「でもそれなら何で嘘を吐いたのか」

「それはボク達を守る為」

「あの爆発で、此処がどれだけ危険かボク達に知らせる為」

「此処は…全員が刃物を持ち歩いている、と」

「…突然な推理、だな」

「うん、ボクも分かるよ。突然過ぎるって」

「でも考えてみて」

「スワロウテイルに聞いた内容───最近、刃物系の事件を取り扱った時、他に仲間は居たか。居たなら刃物の種類は“カッターナイフ”だったか」

「それに対しての回答は“君の推測通り”」

「つまりカッターナイフだった」

「ボク等が此処の中を回ってた時、皆机の上にカッターナイフを置いていた」

「最初は封筒を開ける為だって、思ってたけど……」

「それが庇う為なのだとしたら?」

「社員全員での……隠蔽工作なのだとしたら?」

「つまり…全員が囮って事か?」

「多分……でも確証はないかも」

「自分の推理が強引なのは分かってるから」

「まぁ、な……」

「ボクは想像で物を語ることが多くなっちゃう………」

「でも地下に灰皿が沢山あった理由も分かるよ」

「?」

「鈍器だよ」

「あの人……案内してくれた人が準備したんじゃないかな」
「あれは昔の喫煙所の名残りで……!」

「……それにしては、随分と心拍数が上がってますね?」

「顔も赤いし、目も泳いでる」

「これ以上隠して何になるんですか? ボクは貴方が全てを言うまで“聞き”ますよ」
「ッ───!!」
「クソッ!! そうだよ!! 俺がやった!!」

「あっさり答えるんですね」
「お前らにはどん底に落ちた奴の気持ちは分からないだろうがな!!」

「……」

「……刃、警察」

「もう呼んで外で待ってるよ」

「じゃあ俺呼んで来ます」
《 黎明ノ希望》事務所

「………気持ちは分からない、か」

(何も知らない……そう、知らない)

(人の気持ちに踏み込むのは……)
本案件はネスト序列19位《黎明ノ希望》が解決
追加情報:特に無し
初投稿)2025 1/1(水)12:00
変更)2025 1/3(金)14:06
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