『母ちゃん が ..... 仕事してる ..... 』
と シキ が 呟いた
私達は 少しの間 空いた口が 塞がらなかった
フラッ
『 あ 、 シキ 』
「 ついて行こ 」
と シキ は 走り始めた
すると
ある小屋の前に着いた
そこの扉を
『 ... う、 うぉぉぉぉ っ 』
と 開けた
すると
シキ は 電流 が 走ったかのように 倒れた
「 シキ ! 」
と 私 が 支えると シキ は 俯いたまま 喋らなかった
その部屋 は 薄暗く 何年か 使われてないように思えた
少し 生臭い
「 何 ... ここ 。 」
野火丸 が 注射器 の様な 物 を 手 に 取った
『 ... これ 朽ちて ますが 人工授精用の カテ-テル ですね 。医療機関 でもないのに こんなもの が 何故 ... 』
『 床に 爪痕 のような 傷 や 血の跡 も ある
へ - ここ ものすごく 怪しいですね 』
と 片方の 口角 を 上げた
『 そういえば 、 過去の報告書 に 気になる 怪物事件 が あったな 』
と 呟くと
夏羽 が
『 怪物事件 ? 』
と 疑問形 で 返した
『 かつて 、 人間たち の 市場 に あるもの が 出回ったんです 。
そ れ は 治癒する糸 ! 明らかに 人間の力 を 超えたものでした 。
飯生 様 は これを 公 になる前に 握り潰し ましたが ある人間 。 ブラックリスト に 指定 していました 』
「 ある人間 .. 」
私 の 中で ある人 が よぎった
シキ の 叔父さん ... 參丸 明夫
.
アパ-ト
『 參丸 先生 』
『 どうしました 隠神 さん こんな夜更け に 』
『 ちょっと 大人の お話 が 』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。