コンタミside
─牢屋─
牢屋の中に、虚空を見つめる少年がいる。
年齢は…15,6歳くらいだろうか?
少年の瞳は真っ暗で、何も映していないようだった。実に年齢不相応だ。
【殺し屋 ライム】
文字通り「最大手」の殺し屋集団である。
使い捨ての駒のような雑魚から、一国の幹部レベルの精鋭まで…
ライムには数万人の殺し屋達が属しているという。
…その“数万人”の殺し屋達は、一体どこから来ているのだろうか?
答えは至って単純。
世界には紛争もスラムもたくさんある。
そーゆー所になら孤児は大量にいるだろうし、親がいたとしても、多少の金や食料を握らせれば喜んで子供を引き渡すだろう。
それでも子供を手放さない親がいたら…
まぁ武力で奪うんだろうね。
きっとろくに水も飲めないような生活なんだ、
殺し屋相手に勝てるとは思えない。
ライムの新人達…殺し屋候補生達は、同期だけで数千人いるとされている。
そこから大人のに殺し屋になるまでに半分以上削られるらしいけど。
んで、その何千人を管理するために、候補生達には仮の名前が与えられる。
世代毎に、数字だとか、アルファベットだとか、いろんな仮の名前のパターンがあったみたいだけど、
この少年達の世代では「カタカナとひらがなを組み合わせたもの」が採用されたらしい。
その名を出した瞬間、少年は勢いよく顔を上げた。
そのまま俺の顔をまじまじと見つめながら、何か言いたげに口を半開きにしている。
何か言うことを諦めたのか、少年は口を閉ざして、視線だけ足下にやった。
無表情といえば無表情だが、どことなく後悔がにじみ出ている表情だ。
そこで言葉を区切って、一呼吸置く。
国の幹部という立場上、今から言う単語を使う機会は少なくない。
しかし、精神的にも、肉体的にもまだまだ子供な、目の前の少年にそれを言うのは、
少々……、いや、だいぶ酷な気がして、声帯を震わすのをためらったからだった。
少年……、ノイ君は顔を僅かに歪ませた。
かすかな、本当にかすかな歯ぎしりの音は、小さいながらも俺の耳にしっかりと届いた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。