私は、相変わらず体調の良い日と悪いが繰り返している…でもその反面、病状は進行してる…
食欲低下して、熱も出やすくなった。
『今のうちに、やれる事しておこう!
みんなに何か残したい…』そう思うようになった…
私は、智に頼んでスケッチブックを買って来てもらった。
私には、もうそんなに時間が無い…
遺された時間…私が、みんなに出来る恩返し…
私が生きた証…
みんなの似顔絵が描きあがるまで、私は死なない…って言うか死にたくない…まだ、みんなと一緒に居たい…
みんなと一緒に笑っていたい…
そう思うしか出来ない、そんな自分が嫌だ…でも、もう泣くのは辞めようと…みんなの前では、いつも笑っていよう…
私は、そう思う。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!