第32話

🛡×32
377
2025/04/16 09:00 更新
kn  side
kn『  ッ、あなたの魔力吸収出来なかったんだけど  …  』

kn『 なに、したの ? 』

















吸収、っていう魔法は、
その魔法に込められた魔力を吸い取るっていうもので、
それが効かなかった相手なんていなかった。

だから、あなたは何か狡い事でもしたんじゃないかって
そう考えてしまった。


…何より、俺の1番得意な吸収が効かなくて、
どうにかして否定しなきゃ、
俺自身のプライドが、へし折られてしまう気がして。

















『  効いて、たんですけど  、  』

br「 多分あれじゃない ?
闇魔法が体に広がるまでに、あなたの
魔力を吸いきれなかったんじゃない? 」

















そんな、訳。

だって、シャークんだってこの吸収魔法苦手だし、
吸収しきれない、なんて事ないし。

しかも、この魔法、俺が頑張って習得したのに、。

数日前に魔法が使えるようになった、なんて
馬鹿げた奴に、負けるなんて思ってなかったし。


















「  きんとき、さん  …  !  私、きんときさんに
勝てるなんて、思ってなくて、その、。 」

















何が言いたいんだろう、俺を煽りたいのかな。

きっと彼女の使った魔法は “ 基礎魔法 ” だった。
基礎魔法にやられる雑魚だ、なんて罵るのかな。

…なんとでも言えばいい。

















「  戦ってくれて  、  有難うございました。   」

「 吸収、焦ったんです 、。 魔力無くなっちゃうって。
ギリギリ、だったので良かったんですけど、 」

「 その、カッコよくて、。 だから …
一緒に訓練して 、 教えてくれませんか … ! 」

kn『 … え、。 』

















思ってもいない言葉だった。

感謝、尊敬、お願いの言葉。
同じ幹部同士の様には思えない言葉遣い。

──思ってみれば、こっちがただ避けていただけだった。

不安そうに此方を見つめる彼女が、何故か─────


















kn『  …  いいよ、今度やろっか。
それと、俺には敬語も外してよ。きんときって呼んで。 』

「 え…、い、いい、の? 」

kn『 うん。よろしくね、あなた。 』

「 っぁ … ! よろしく 、 きんとき … ! 」

















心から嬉しそうな表情をして、
可愛らしい満面の笑みを浮かべて笑う彼女。

…こんなに、無理させてたのか。

敬語一つ外すだけで、こんなに嬉しがる彼女。


今までの事をすべて無かったことにして、
今こうやって彼女に接している。



本当に狡いのは、君じゃなくて俺だったんだ。


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