── 可哀想だね 笑
── あなたまた嘘ついたの 、 ?
── お母さんを裏切ったのね …
── 泣き虫
── 何もできない
── 役に立てないなら生まなきゃ良かった
あ - あ … ダメだな 、 ほんと
そう告げて私は事務所を後にした 。
俯きながら帰路についているとポツリと
頬に水が触れた 。
地を打つ雨がだんだん強くなってきて 、
周りの人は走って雨宿りしていたり
傘を差していたりしているのに対して
私は変わらずトボトボと家へと足を進める 。
え 、 よく分からないけど
ここはご厚意に甘えさせて貰おう … かな













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!