慎side
先輩の白い肌に化粧品を当てていく。
本当に頬もほんのり赤い
めっちゃ、綺麗な顔。
慎「先輩、できたよ。」
目を開けた先輩はボーッと鏡の前でいた。
希「…すごい…」
俺、本当に何やってんだろ…
慎「めっちゃ、綺麗だよ。」
本当はこんな綺麗な姿を他の人になんか見せたくない
綺麗な髪
思わず後ろから抱きしめ、メイクを崩さぬようにキスをした。
すると、押し退けられた身体。
希「何…してんの…」
ウブな反応
慎「…思わず」
曖昧な反応はダメ。
ちゃんと言え
慎「好きな人だから。本当は協力するなんて嘘。ほんの少しでも…俺の事思ってくれたらな…って」
そう言うと悲しそうな顔をした先輩
希「ごめんね、長谷川くん…」
知ってた。
でも
慎「俺、諦めないから。散々、拗らせてきたんだから、先輩を振り向かせるよ。」
そう言うと目を大きくして目線を外した。
ただね?
慎「俺といる時は俺以外の男のことなんて、考えさせる時間なんて与えないから。」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。