_MEIKO side_
走り出した司くん
まさか…
裏目に出てしまったなんて…!
そう言うと、こはねちゃんが青褪めた顔で頭を下げる
奏ちゃんが優しく背中をさする
それは違うよ、と力強く言う
泣き止まないこはねちゃん
きっと優しいから、自分を責め続けちゃうのね
でも、だからこそ…
こはねちゃんの目をしっかりと伝える
こはねちゃんが私の目を見詰め返す
_司side_
眠っている類を起こさないよう、静かに木の間を歩く
そして森を抜け、オレは「白百合のセカイ」へ戻った
類がどこにも行かないように、地下牢に鎖で繋いでおく
とは言っても、アニメや漫画のようにきつく縛る訳ではないが
さて…類に分かってもらうために必要なものを揃えなければ
部屋へ戻る途中、話し声が聞こえた
一歌か
返事と共に扉が開き、一歌が顔を覗かせる
見慣れたツインテールが揺れる
変わりないようで安心した
先を濁して、少し悲しげな顔をする
穂波…
オレも知る限りの「黒百合」たちは、皆姿を消している
穂波も…だったのか…?
沈んだ様子の一歌たち
泣きそうな咲希たちに掛ける言葉が見付からずにいると
オレの後ろから覗く
パッと嬉しそうに顔を綻ばせた咲希に少し安堵し
用事を理由に場を去る
地下牢の扉を閉めると、類が目を覚ましたらしく鎖の音がする
声を掛けると、視線だけこちらに寄越す
類はオレの名を呼んでくれなかった
抱き締めると、類が硬直する
類が誉めてくれた泣く演技
すると
あぁ
























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。