ドゴォン
あの2人肉弾戦メインなのになんであんな派手な音鳴るんだか…
やれやれとヒョンジンとスンミンが首を振っていると、階段からコツコツと降りてくる足音が聞こえたので2人は視線をそちらに向ける
フィリックスを視界にとらえた途端、久しぶりに飼い主に会えた犬のようにぴょんと立ち上がりフィリックスにハグしに行くヒョンジンを、スンミンはもはや見飽きたというふうにコーヒーを啜りながら眺める。
あれから相も変わらずフィリックスに異様に好意的な態度を取るヒョンジンに、元々人懐っこい性格であるフィリックスは大分絆されたのか、将また敵では無いと知って警戒を解いたのか、SKZメンバーにも好意的に接するようになった。
アメリカーノ。とスンミンがカップを見せてやると、真っ黒い液体を見てフィリックスは顔を顰めて首を振った。
見えないしっぽをブンブンと振り回しながら甘えるヒョンジンに、フィリックスははいはい、と苦笑いを浮かべながらその頭を撫でてやる。
扉を開けて現れたアイエンはフィリックスとそれに懐く実兄の姿を見て、ウゲ…と顔を顰めながら冷蔵庫から牛乳を出し、コップに注ぐ
アイエンが聞きたくもない、というようにフィリックスの挨拶をフルシカトするとフィリックスに張り付いていたヒョンジンが低い声を出し叱責したのでアイエンはその声にビクッと肩を震わせいやいやと返す
アイエンの侮蔑を隠そうともしない態度に今度こそヒョンジンが鋭い声をあげると、アイエンはふるふると肩を震わせ来た道を戻り思いっきり扉を閉めた。
ずずず、とコーヒーを飲み干し流しにカップを置いたスンミンはそう言いアイエンが閉めたドアの方へ歩いていく。
フィリックスの問いかけに1度足を止めたスンミンは振り返って人好きのする笑顔をして肩を竦めたあと、扉の奥に消えていった。
それより!とヒョンジンが手を叩く。
ヒョンジンが言うには、このSKZというグループは国がこれまで歴史的に揉み消してきた悪事の被害者達で結成された組織であり、国の悪事を阻止しこれ以上犠牲者が出ないよう国を変えてく為に結成された革命軍のようなものだという。
だから自ずと敵は国家レベルの大規模な組織が沢山おり、定期的にアジトを転々としているが襲撃が耐えないのだとか。
だから僕もそのローテーションに入れて欲しい!
いつの間に片付けてきたのか、汗をタオルで拭いながらバンチャンがドアからリビングに入ってくる。
ギリッとバンチャンを睨みつけながらも体に巻き付くヒョンジンの長い腕に縋るようフィリックスが懇願すると、ヒョンジンは困りながらもだらしなく顔を崩す
オットッケ〜と体をくねらせるヒョンジンにため息をついてバンチャンがもう一度ダメだ。と一喝する。
トーストもうすぐ焼けるよ!?とヒョンジンが声をかけるも、フィリックスは反応せず無言で階段を登って行った。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!