ここにいる全員が知っているだろうがな、とチャンビンは自嘲気味に笑う
"親に売られて"
その言葉に全員がハッと息を飲む
思い出したくもないのだろう、チャンビンの眉間に深く皺が寄せられる
ガタリと思わず立ち上がったバンチャンを、スンミンが宥める
"洗脳された"という事実に脳が激しく抵抗しているのだろう、フィリックスが頭を押えて蹲る。
心配そうに顔を覗き込むヒョンジンに、フィリックスはヘラりと笑ってみせる
スンミンが淡々とした表情でハンに問いかけると、ハンは小さく頷く
じゃあ君も同類なんじゃないの…と言外に訴えるその瞳から、ハンは耐えきれなくなって視線を逸らす
ハッと自嘲気味に笑うチャンビン
悲しそうに、泣き出しそうになりながらフィリックスがハンの体を抱きしめる。
こくりとチャンビンが頷く
ごめんな、スンミナ。
そう言ってチャンビンがスンミンの頭を撫でると、スンミンはふるふると首を横に振る
ありがとうございます。
とハンが頭を下げるとフィリックスもそれに倣って頭を下げる
ハンの強い、それでいて怯えた光を宿す瞳を受け、バンチャンがにっこりと微笑む
バチンとウインクを送られたハンは未だにバンチャンに対して威嚇を辞めないフィリックスの後ろに隠れる
チャンビンの言葉にまだ自分たちが名前すらちゃんと明かしていないことを思い出し、ハンとフィリックスはピシリと姿勢を正す。
そう言いながらフィリックスは困惑したようにチラリとバンチャンに視線を向ける
自分の名前を言うなりフィリックスに引っ付いてしまったハンの肩を、リノがちょんちょんとつつく。
ヨンボガはヨンボガ〜♪♪
楽しそうにフィリックスに抱きつくヒョンジンの陽気さにハンは呆気に取られる。
グリグリとスンミンの頭を掻き回すチャンビンにみんながどっと笑いを起こしその場は解散となった


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!