第3話

旅の始まり
15
2026/02/15 08:12 更新
私はドットーレ様の部下達にモラを渡され、それを使って馬車に乗り璃月に向かった。

どこぞの旅人さんはワープポイントというものを使えるそうですがだからって調子に乗らないでほしい。

ドットーレ様と結ばれるのは私だ。

誰にも渡さない。

ポツポツ降ってきた雨を無心で眺めなているうちに、自分のものでも自分のものにしてもいい相手じゃないのに…と、自分に嫌気がさしてきた。

最近、自己嫌悪が酷くなってきてる気がする。

キラキラしている人が近くにいると、どうも比べてしまうのだ。

傀儡様、少女様、召使様、ファデュイには素敵な女性が沢山いる。

だからこそ、嫉妬してしまう。

私にはあの人達のもつ聡明さも、可愛げも、美貌も何もない。私は、空っぽだ…

馬車に乗ってる間ずっとそんなことを考えていたせいか、酔ってしまったのか降りる頃には気分が悪くなっていた。


どこか座るところはないかと探しているうちに気づいた。ここは、綺麗だ。

いつのまにか晴れていた空には虹がかかり、馬車から降りて雨で濡れた草を踏みしめる。

街は活気ずいており、行き交う人々の声が聞こえる。商人の呼び声、荷車の軋む音、遠くで揺れる旗。

すべてがこの地の歴史と伝統を語っているようで、旅の始まりを告げる鼓動が胸に満ちた。


ナドクライとはまた違う美しい景色に私は心踊らされ、

さっきまであった気分の悪さもいつのまにか無くなっていた。

思えば、ナドクライを出るのは初めてだった。

ここは契約と信頼が息づく国。この地で、これから私はどうなるのだろうか。

私はワクワクしながら宿屋に泊まった。

自室(宿で借りてる)の窓を開けると海の匂いがした。

そうだ、私は今璃月にいるんだ。

身支度を済ませ、後払いだった為、私は受付までいき財布を出す。

そこで気づいた。


モラがない



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