第4話

転生
151
2026/05/06 09:45 更新





















無陀野 無人
………
桃毬モモイガ
おかけになって






木で出来た モダンチックな椅子に座る








無陀野 無人
何故ここまでする
桃毬モモイガ
最期に人と話したいから






それ以外ないとも言わんばかりの顔で見つめる




無陀野 無人
ハァ


溜息を吐かれた


無陀野 無人
……話に付き合えば出れるのか?
桃毬モモイガ
私のお願いを叶えるという条件を呑むならば 話に付き合わせてもらった後出してあげる





眉間に皺を寄せる




桃毬モモイガ
なぁに 簡単な話さ








桃毬モモイガ
私を殺すこと
私の遺言内容をやってほしい
桃毬モモイガ
この二つだけだよ
無陀野 無人
……は?
桃毬モモイガ
うん やっぱりその反応するんだね





流石の提示条件に目を見開く




まぁ そんなこと言われたらビックリするだろうね
私もビックリする



桃毬モモイガ
元々 私が桃太郎機関を辞めたのは 部下を殺したというだけじゃぁない





桃毬モモイガ
元々この人生に飽き飽きしていたし この社会にも無価値だと思っていたさ






桃毬モモイガ
この社会は 上の人間が都合のいいようになっている
桃毬モモイガ
そうは思わないかい?
無陀野 無人
……俺が知ることではない
桃毬モモイガ
冷たいねぇ








桃毬モモイガ
桃太郎機関隊長という立場で仕事をしてきたからね
桃毬モモイガ
鬼としての隊長 桃太郎としての隊長で比べても 見る景色は違うからね



桃毬モモイガ
汚職 裏金 コネ 
上に立つ人間が 更に自分の欲のために 周囲のことを見ずに動く








トンと 指を額に置く




桃毬モモイガ
テレビとかで流れてることもあるけど テレビで流れてないことは それはもう酷いものだよ



桃毬モモイガ
私はね 別に君たちのことを見下しているというわけではないよ
無陀野 無人
………
桃毬モモイガ
ただ [鬼と人間と桃太郎]全員 共存や和解もする気力があれば こんな下らない戦争なんてしなくてもいいのにって思ってる


桃毬モモイガ
でも あいつらはそんなことしようとも思ってない

桃毬モモイガ
ビビってるんだよ
君たちの力に


桃毬モモイガ
もし和解をしたとしても
その状態で鬼が暴走したら?
桃太郎が異議を唱えて反政府勢力として立ちはだかったら?
桃毬モモイガ
全ては あいつらが そのもしも・・・に怯えて動かないんだよ
桃毬モモイガ
分かる?
これら全て 自分の欲を優先した結果なんだよ
無陀野 無人
………
桃毬モモイガ
馬鹿馬鹿しい

桃毬モモイガ
過去の称号に縋り それを今でも引きずっている



桃毬モモイガ
正史を捻じ曲げても尚 自分の面子を立てる



桃毬モモイガ
これらを聞いて 君はどう思う?
無陀野 無人
………













無陀野 無人
それでも 生きるしかないだろ
桃毬モモイガ
……予想通りの回答で良かった















桃毬モモイガ
次は君から質問してくれ
無陀野 無人
…お前は













無陀野 無人
どこまで知っている?
桃毬モモイガ
というと?
無陀野 無人
…さっきからの回答の仕方が少々不自然だと感じた




桃毬モモイガ
『都合よく事が進むのかと思うと 笑ってしまった』





桃毬モモイガ
『君が最期で良かった』





桃毬モモイガ
『正史を捻じ曲げても尚 自分の面子を立てる』








無陀野 無人
話す内容は 疑問に思うことではない
無陀野 無人
話し方や視線
今目の前にいる俺にはしっかりとは向いてなかった
桃毬モモイガ
…………





無陀野 無人
もう一度言う



















「お前はどこまで知っている?」
















桃毬モモイガ
…どこまで知っている ねぇ




桃毬モモイガ
君の言うどこまで というのは分からないが

桃毬モモイガ
君が思っているどこまで というのは 全て・・ 知っているつもりだよ










そこで俺は







彼女と初めて










目が






合った気がした








桃毬モモイガ
君は 私が見る運命を変えられるのかな?



無陀野 無人
…知らんな










桃毬モモイガ
……ねぇ
無陀野 無人
今度はなんだ
桃毬モモイガ
君は 本当に殺してくれるのかい?
無陀野 無人
……言っといてなんだ







お前が望んだのだろう というなんとも信じられん物を見たような視線を向ける







桃毬モモイガ
君が私に向ける視線が少し変わったからね
確認だよ
無陀野 無人
そんなにか?
桃毬モモイガ
微々たるものだけど 変わったよ








桃毬モモイガ
…うん そういう反応するなら心配する必要は無かったな



パチンッ






ふわり

少し温い風が頬を触れる





無陀野 無人
…もういいのか?
桃毬モモイガ
あぁ もう構わない



びゅるる



血が傘へと変わる






それと共に








.
隊長ッ!!!



おや 私を慕う子ネズミが来た







桃毬モモイガ
なんでくるかなぁ



やれやれ



くるり



桃毬モモイガ
一思いやりな 遺書はもう渡したさ
無陀野 無人
……









無陀野 無人
聖双龍涕ノ慈雨セイソウリュウテイノジウ









ガッ


ガッ





桃毬モモイガ
……痛いな
無陀野 無人
攻撃するものだからな









.
嫌ッ!隊長を離せッ!




無陀野 無人
アレはいいのか?
桃毬モモイガ
いいさ どうせ託した奴らにも勝てんだろう






ゴソッ




スッ……




無陀野 無人
なんだ
桃毬モモイガ
遺品だと思って受け取れ
無陀野 無人
あっちの方に渡したらいいだろう
桃毬モモイガ
どうせアイツが痛い目に遭うさゴホッゴホッ




桃毬モモイガ
ヒュー……敵ながら天晴さ 無陀野無人ゲホッ





桃毬モモイガ
守んなかったら化けて出てやるからな
無陀野 無人
守ればいいだけだろう
桃毬モモイガ
……ごもっとも







桃毬モモイガ
無陀野無人……ッ 汝に 神のご加護があらんことを



彼の方に向ける





.
!たいちょ
桃毬モモイガ
慈しみの娘よ…ッ せめて汝に多幸あることを









そこで 私の意識は途絶えた























さぁぁぁぁぁぁぁ 


桃毬モモイガ
……ん





.
あ 目が覚めましたか?






人生は まだ続く………?




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