月曜日。朝。
夜久がお見舞いに来てくれたからか、体調も良くなり朝練に顔を出した。
少し遅れて来たリエーフが私に気づいて肩を掴みぐらぐらと揺らす。
… なんか、戻ってきたって感じ。
私が休んでいた間、芝山を筆頭に1年生がマネージャー業をやっていてくれていたらしい。
今は特に練習に集中してほしい時期なのに。悪いことしたな。
そう思いつつ、私が気を遣わないようにと気を遣ってくれた芝山にこれ以上心配させないためにもその気持ちはそっと閉まっておいた。
…… 相変わらずだな。山本は。
いつも通りの空気に心が和む。
迷惑かけてばかりで、それなのに暖かく私を囲んでくれるこの場所が大好き。
…… 1年前の空気は、好きじゃなかったのに。
こうやって居心地が良くなったのも私たちの代になってから。
黒尾が、色々頑張ってくれたから。
って。何考えてるんだろ。
早く忘れないとな。
ふと、黒尾のことを考えてしまうくせはなかなか消えてくれない。
…… でも。前よりも少しだけ、心が軽い感じがする。
それも夜久のおかげかな、なんて。
やっぱ私って自分勝手だな。そう思わずにはいられない。
朝練終わり。
夜久とともに教室に戻る。
相変わらずわけの分からないことを言う夜久に思わず笑みがこぼれる。
ふと思い出したかのように話題を変える夜久に首を傾げる。
受験期に席替えするのもどうなんだ、としばらくしていなかった席替え。
逆に席替えして心機一転頑張れ、ってことで席替えしたらしい。
言ってること真逆だな、うちの担任。
…… でも、私としてはありがたかったかも。
身長が低いから、なんてひと言も言ってないのに。
まぁ言ってるようなものか。
夜久の身長いじりは程々にしておこう。
そもそも私と夜久の身長そんなに変わらないし。
夜久もしかしなくても私にノート見せてもらう気満々だよね。
…… いつものことだけどさ。
まぁ良いか。夜久には迷惑かけてばかりだし。
それとこれとは別な気もするけど。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。