そういうと乙川先生は、にこりと笑う。
そんな先生を無視して、早速男子たちが騒ぎ始める。
下品に笑う男子たちの言葉に、眉をひそめる。
幽霊とは、どういうことだろうか。
この世界には魔法はあれど、幽霊のようなものはいない。
それこそ科学と魔法に嘲笑われるほどの存在だ。
そう先生が笑顔のまま一言いうと、三人はびくりと身を固まらせた。
乙川先生は満足そうに笑う。
でも、目が笑ってない。
私は寒気がして、体を震わせた。
☆★☆★☆★
休み時間。
そう言われた軽い声に、瀬川くんがびくりと反応したのが見えてヘッドフォンを外す。
瀬川君は、ただ謝る。
見てられなくなって、がたんと音を立てて立ち上がった。
我ながらお粗末な演技だ。
でも私は、そのまま瀬川君の手を引いて教室の外へと飛び出た。
幸いにして、男子たちは追いかけてこない。
私はすぐに息を切らしてへたりこんだ。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。