カチ、カチ、となる大きな時計
ステンドグラスに照らされる一つの花
その花の名前は、『スノードロップ』だった
残り一週間となった葛葉を殺す期限
依頼人との連絡もつかず、悪い方向に進むばかりだ
葛葉が一瞬だけ顔を曇らせ、目から光が消えていたのは気のせいなのだろうか
正直に言えば葛葉はわからないことが多い
殺害対象、殺害対象と言っといて実際はなんも知らない、それはそのはず調べても、調べても葛葉に関する情報が全く出てこないからだ
いつもの葛葉からは考えられないほど圧が強い
そしてまたいつもの葛葉に戻った
家に帰り、パソコンを起動する
暗殺者専用サイトで葛葉と検索する
情報なんて一切出てこなかった、あるのはプロフィールぐらい
メモ帳にプロフィール情報を書いて壁に貼っていく
ペタペタと壁に貼っていく、
気づけば0:00時になっていた
私は考察などを考え葛葉の人格形成を想像していった
だけど、わからなかった
あの人格形成はとても考察しづらいものだから
後6日
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。