第7話

6. 怖い
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2023/04/04 02:44



岩本Side




初めに異変に気づいたのは佐久間だった。

佐久間
照…亮平遅くない?
確かに…


1人でコップを3つも持てなくて困ってんのかな…? なんて、思う。

俺、見に行ってくるわ


そう佐久間に告げると佐久間も気になっているのか立ち上がり、
佐久間
俺も行く


なんか、珍しくバカテンションじゃないな…














部屋を出て、エレベーターで1階まで降り、

ドリンクバーエリアに近づく。




 
その光景を見たとき、


俺も行けば良かったと後悔した。

今にも殴ろうとしている奴の手首を掴む。


亮平
ひ、かる…っ
今にも泣きそうな顔の亮平。
自分にもソイツらにもフツフツと怒りが沸いてくるのがわかった。



佐久間が亮平を抱きしめて傍にいてくれているのを確認してから、視線を戻す。

なぁ、何してんだよ…

モブ1「あ"ぁ!?ソイツが俺にコーラを
かけてきたんだよ!!」


亮平が…?

あぁ、いつものおっちょこか…
亮平
ごめっ…な、さ…
佐久間
大丈夫、大丈夫…



クリーニング代出すから帰って下さい

モブ2「そんだけかよ!!こんなに服汚しといて」
 
警察、呼びますよ

モブ1「あ"ぁあ"!?」

モブ3「警察呼ばれたらマズくね?」

モブ2「…次会ったら容赦しねぇぞ!!」


ありきたりな捨て台詞を吐いて3人組はその場を去って行った。
大丈夫か…?
亮平
うん…っ、ありがと…
佐久間
亮平、ケガしてない…?
亮平
だいじょうぶ…だよ、



亮平は大分落ち込んでいるというか怖かったのだろうか言葉がいつものようにスラスラと出てきてない。


俺はなんて声をかけたらいいかわからなかった。

佐久間
亮平、今日は帰ろっか…?


声をかけたのは佐久間だった。

亮平
っ…!、なんで…
佐久間
亮平が心配だから
亮平
…でもっ
佐久間
今度遊びに行こ、ね?
亮平
わかっ…た
佐久間
ん、いい子

そう言って佐久間は亮平の頭を撫でている。


その間にLINEを開き辰哉さんにメッセージを送信しスマホをポケットに入れる。



翔太さんでも蓮でも良かったが辰哉さんが適任だろう。

亮平、たてるか?
亮平
うん…大丈夫
亮平
ありがと、2人とも…





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