それから二週間が経った。
私たちは一旦情報収集はやめたので、動けずにいる現状にいることがひどくもどかしく、毎日怜の身の安全を祈るばかりだった。
彼女である紫音はともかく、ただの友達の私まで送ってくれるのはさすがに悪いと思っていた。
うん。紫音が惚れるのも分かる。
そう。怜は優しい子なんだ。
彼女と仲良くなった人は、みんなそれを知っている。
男女問わず、みんな。
そんな彼女が、今苦しんでいると知って私たちは何が出来るのか。
だから、この心の中に仕舞っているなけなしの勇気だけじゃ足りない。
私は俯きがちだった顔を上げた。
タッタッタタッタッタ…
振り返った怜は私に気付くと、逃げるように走って行ってしまう。
そして、駅のホー厶に辿り着き、怜に追い付いた。
私はそっと手を差し出す。
怜を助けるためなら、なんだって出来る。
乗り越えられる。
それが、『友達』ってものだから。
振り向くと、派手な金髪の先を巻いた女子生徒がいた。
舐められないように、強気に出る。
金髪の女子生徒は毛先を指で弄りながら、舌打ちをした。
私はずいと顔を近付けて怒鳴る。
怜は媚びを売ってなんかいない。
それなのに…
何も知らないくせに…
そう言って、
怜を
ホームに突き落とした
早く引き上げないと、落ちてしまう。
私も、怜も。
お願い。
いなくならないで。
やっと、この手を掴んでくれたのに。
背中を、蹴られる___
ごめんね、怜……
私が余計なことしたせいで……
瞑った目を開けて恐る恐る振り返ると、
next ▶︎どうなる2人!振り返った先にいたのは_____?


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。