ラン side
だいぶ.........いや、かなりヤバくなってきた.....
魔物は減るどころか、増えるばかり
魔力もエグいほど消費している
ここを引くにしても、周りは囲まれてる.....
ズズ.......(地面から陰の狐が出てくる)
コサメがこっちに誘導するよう、手を動かした
確かにこんな所で、話し合って魔物にバレたら大変だ
こうして俺らは木陰の下で屈んで丸くなった
ナツが戦闘状態を切った
皆もそれを見て解除していくから俺も戦闘状態を切った
そして自分の息を整え、皆の輪に入る
そう言って見上げた空は紺色に染まりつつあった
だが、俺はその"事実"に少し違和感を覚えた.......
気がしたが、その理由はイマイチ分からなかった
『魔族』
それは、魔物の"魂"を人間に移し「魔力を宿した」意思がある種族
いわゆる、実験をされて人間では無くなった者だ
その種族は魔物とは比べ物にならないぐらい強い
ガサガサ🍃
その音は反対側にある木の後ろから聞こえた
まだ姿は見えないけれど.......でも
ミコト達も同じか.....
でも、いくら待っても相手が出てくる気配が無い
ここは団長の俺が前に出た方がいいのか
そう思い、俺は足を前に差し出した
イルマ side
ランが俺らよりも前に出た
普段ならこんな焦りはしない
でも.......
相手から放たれてる気配が普段と"各違い"なのが俺の身体が.........違う、俺の本心が
ランに向けて声を発した
それは他の奴も同じだったみたいだ
その瞬間、俺らを不安にさせる不気味な拍手が響いた
ソイツは、気取った口調で言う
それとは対照的に真面目な低音が聞こえた
俺は疑問が頭の頂点に登ってついその疑問を口にしてしまった
質問を口にして返ってきたのはやはり意味が分からない回答だった
「お呪いを解いてなかったね.....w」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。